20231122

 第二に、輸入文化に日本の政治構造が釣り合わないのは、日本の政治構造が当時神話的言説という社会についての自己言及以前の言説によって自己を正当化し、自己言及を遮断していたからであった。神話的言説が社会を正当化するような社会とは、政治と祭祀が結合しており神がすべての問題を現実に解決できる(と信じられている)社会であろう。そのような社会は自然現象に対して恐怖をもち、生産力が低く、社会が自然に大きく従属しているゆえに、現実の処理能力や世界についての体系だった言説が貧しい社会である。ゆえに、現実には神によって乗り越えられない困難に対する自覚も、社会についてのより一貫した説明を求めることも起こってこない。社会についての自己言及は、このような問いが発されより一貫した説明が求められ始めたとき、神の不可能性自体が神によって引き受けられるような世界宗教的言説とともに始まるものである。
樫村愛子『「心理学化する社会」の臨床社会学』より「『源氏物語』における女性性について」 p.322)


  • 10時前起床。寝違えが治らない。日中かなり状態がよくなっても一晩寝ると悪化する。完全に治るまでは枕なしで寝たほうがいいかもしれない。
  • 朝昼兼用で第五食堂の炒面。食後はきのうづけの記事の続きを書き、ウェブ各所を巡回し、一年前と十年前の記事を読み返す。2022年11月22日づけの記事に、きのうづけの記事に書きつけたのとほとんど同じ内容が記されていた。歴史はくりかえす。たとえ既習組であろうとも、一年生にあまり多くを求めてはいけないということだ。

で、さっそくその文型練習を行うわけだが、「どこへ行きますか」もしくは「どこへ行きましたか」に対して「(場所へ)行きます」「(場所へ)行きました」と答えるだけの問題が、高校生のときから日本語を勉強している学生ですらろくにできない。というのはつまり、こちらが現在形と過去形をおりまぜて質問する、それに対して学生らは当然現在と過去形をおりまぜて答えなければならないのだが、びっくりするくらいみんな間違えるのだ。オンライン授業であるし音質がよくないのはわかるのだが、それにしてもこれほど「できますか」と「できましたか」の聞き取りができないなんてことがあるか? しょっぱなから心が折れそうになるわけだが、どうにかこらえて「(移動手段)でいきます」と「(人と)行きます」の文型も確認していく。このあたりは問題ない。ということはやはり聞き取りが相当まずいということなのだろう。

  • 2013年11月22日づけの記事には、『天使のおそれ』(グレゴリー・ベイトソン+メアリー・キャサリンベイトソン星川淳吉福伸逸・訳)から「自分に変えることのできないものは受けいれる静かな心と、変えうるものは変える勇気と、その二つのちがいを見分ける知慧と」という言葉が引かれていた。ニーバーの祈りだ。十年前にすでにこの言葉に出会っていたのか。
  • 昨日の反省を踏まえて日語会話(一)の第5課&第6課の資料を修正する。一年生1班の(…)さんに前回配布した資料は印刷したかとたずねると、まだ1部しか印刷していないということだったので、週末にあらたな資料を送るのでそちらを印刷してほしいとお願い。ついでに『HUNTER×HUNTER』の話を少しする。
  • 二年生の(…)さんから質問。「(…)」で使う辛さの表現について。日本語は中国語と比べると、辛さをあらわす単語の種類が少ないので、このあたりの翻訳は難しい。
  • 「(…)」の清書を添削する。よくよく考えてみると、この添削と「(…)」リミックスさえ片付けたら、今学期は一年生の会話の授業以外、授業準備がほぼ必要でなくなる。二年生の会話は残すところ「(…)」発表と期末試験だけだし、写作も期末試験だけだ。だったらもう半分冬休みみたいなものではないかと思うのだが(一年前の日記を読んでいると、コロナのせいでオンライン授業になったからという理由もあるのだろうが、すでに冬休みモードに気分が切り替わったと書きつけられている)、あの浮き足立つ感じが全然ない。そうなってしかるべきだろうに。やっぱりちょっとキャパオーバー気味なのだ。
  • 夕飯は第五食堂で打包。仮眠をとり、シャワーを浴び、20時半から22時半まで「実弾(仮)」第五稿執筆。シーン4。修正点はそれほどないだろうと思っていたのだが、実際に丁寧かつことこまかにチェックしはじめると、設定上の矛盾だの記述上のアラだのがけっこう出てきて、うーんまだまだとなる。しかしわりと楽しい。いまは直せば直すほど作品がよくなるのがわかる段階。どちらに進めばいいかと五里霧中で手探りしている段階ではなく、細部のブラッシュアップがメインの段階なので、仕事のひとつひとつによろこばしい手応えがともなう。修正した箇所は赤字で保存。次回の作業時にそこを再確認するところからはじめるという流れを作る。
  • 『闇の精神史』(木澤佐登志)がKindleで40%ポイント還元だったのでポチった。『失われた未来を求めて』は紙の本を買って積んであるのだったか、あるいは電子書籍を積んであるのだったか、ちょっと忘れてしまった。もしかしたらまだ買っていないかもしれない。
  • 書き忘れていたが、昨日だったか一昨日だったか、(…)さんがモーメンツに彼氏らしい人物との写真をのせていた。例の黒竜江省の男の子だ。正式に付き合いはじめたらしい。よかった、よかった。どうもはるばる(…)省までサプライズで会いに来たようす(そこで告白されたのだろう)。それでいえば、連日連絡の絶えなかった(…)さんもここ二日ほど大人しくしているし、彼女ももしかしたら元カレと復縁したのかもしれない。もともと元カレのほうは復縁したがっていたようであるし、彼女自身、前回メンタルが参ったときにその元カレに連絡をとろうとしたと言っていたし、それをきっかけに元鞘という展開はおおいにありうるだろう。こちらとしては正直そうなってほしい。こちらに対して変に依存してほしくないし、なにより「実弾(仮)」にいよいよ終わりが見えてきたいま、なるべく多く余暇を確保したいのだ。
  • ぼちぼち年末がみえてきたということで、2023年にきいた音源の中からめぼしいものだけききかえす作業に今日から入った。今日は『Hakimakuri Olympic』(食中毒センター/Hair Stylistics & foodman) と『Grand Voyage』(大西順子)と『Heigh Ho』(Blake Mills)と『健全な社会』(yonige)をききかえした。この中だとやっぱり『Hakimakuri Olympic』(食中毒センター/Hair Stylistics & foodman)がいちばん好みだな。