20230517

 ところで、こうしたサントームの臨床は、ここまでの記述からも推測されるように、神経症、倒錯、精神病というラカン派の大きな三つの臨床的な区分のうちの精神病に関する臨床であるとしばしば見なされている。また、ラカンは「倒錯は父に向けられた異本や改作を意味しており、結局のところ、父とは一つの症状あるいはサントームなのです」(…)と述べるなど、倒錯との関連も指摘している。
(赤坂和哉『ラカン精神分析の治療論 理論と実践の交点』より「第八章 ラカン派のオリエンテーション」 p.188)



 朝方に何度も目が覚めたし、夢もたくさん見たはずなのだが、これを書きはじめた15時48分現在、完全にすっからかんです。一年生の(…)くんから微信。先生がむかし学生と一緒に行ったことがあるという日本料理の店を教えてほしいというので、場所も名前も知らない、(…)にあったのは確かだと思うと返信。なんとなくだが、以前万达で知り合ったあのコスプレ女子といっしょに行くんじゃないかと思う。英語学科の三年生である彼女とは別れるつもりだと(…)くんは以前言っていたし、その話を聞いてほどなく、例のコスプレ女子とふたりそろってケンタッキーでメシを食った写真をモーメンツに投稿していたし、さらにそれ以降、コスプレ女子がモーメンツになにやら投稿するたびに(…)くんがあまったるいコメントしているのもちょくちょく目にする。コスプレ女子はコスプレ女子でモーメンツにあれほどしょっちゅう彼女とキスしたり手をつないだりしている写真や動画をのせまくっていたのに、最近はそれもめっきりご無沙汰である。だから別れたもの同士がくっついたということなんではないかと勝手に推測している。
 三年生の(…)さんからも微信。ビデオのための原稿をチェックしてほしいという。口語実践なんちゃらいう名目の遠足が三年生後期にあるのだが、今年は希望者のみ南京旅行、そっちに参加しない学生は(…)市内でビデオを撮影してのちほど発表みたいなアレになっているようで、南京旅行については旅費がそれ相応にかかるにもかかわらず飛行機でもなければ高铁でもない、高速バスで出向くという計画になっており、そんなバカらしい話があるか! と大多数の学生が拒絶、(…)市内でのビデオ撮影を選んだという話を、前回彼女らとメシを食ったときに聞いたばかりだった。で、そのビデオに使うナレーション用原稿を修正してほしいという話だったのだが、いろいろやることが山積みであるし、今日は四年生の(…)くんとの約束もあるしで、すぐにはできない、数日待ってもらわなければならないけどいいかと伝えたところ、そうであればほかの先生にたのむという返信があり、正直ちょっと助かった。
 その(…)くんから電話。17時に南門で落ち合うことに。東北式の火鍋の店を知っていますかというので、今学期三年生の女子らといっしょに行ったよと応じる。そこで夕飯をとる約束。
 歯磨きをすませ、洗濯機だけまわしておいてから、(…)楼の快递へ。店の前でスクーターにのった二年生の(…)くんとまた遭遇する。コピーをとりにきたところだという。快递に入ったところで、ブツが届いているのがこの店ではなく、ピドナ旧市街のほうの店であることに気づき、だったら17時の約束よりすこしはやめに寮を出て先にそっちに行けばいいやと思い、そのまま第三食堂へ。海老のハンバーガーを打包する。おっちゃんからは、今日はひとつか? と笑顔でたずねられたので、うん、今日はひとつ! と応じる。
 帰宅して食す。洗濯物干し、ハンバーガー食し、コーヒー飲みながらきのうづけの記事の続きを書く。投稿し、ウェブ各所を巡回し、2022年5月17日づけの記事を読み返す。2013年5月17日づけの記事も読み返し、「×××たちが塩の柱になるとき」に再掲すると、時刻は16時をまわっていた。マジで! どんだけ時間があっても! 足りん! なんもできやんやんけ!
 きのうづけの記事にひとつ書き忘れていたことがある。(…)さんから聞いたのだが、来学期、彼女らのクラスに三人転入生が来るらしい。男子学生が一人、女子学生が二人。このタイミングでほかの学部から? とびっくりしたが、そうではなく、他の学校からの転入だというので、あー、なるほど、(…)さんのパターンだなと納得した。大学ではない、短大的な教育機関で優秀な成績をおさめていた子が、途中から大学に転入してくるやつだ。三人ともすでにN1を持っているとのことで、クラスメイトらはちょっと後ろめたいというか、緊張感を有しているようす。しかしこうした編入も何年ぶりだ? (…)さんは現二年生の五つ上の学年にあたるから五年ぶりになるのか。

 淘宝で購入した新しい自転車の鍵とドライヤー一式と空気入れをもって一階におりる。自転車の鍵を交換し、空気を入れなおす。途中、インド出身の外国人教師がそばを通りがかったので、Hiとあいさつする。復活したケッタに乗ってピドナ旧市街に移動。快递で化粧水を受け取る。小さな段ボール箱のままだと邪魔なので、あらかじめ用意しておいたカッターナイフで開封し、中身だけショルダーバッグの中に移して、ゴミはスタッフのおばちゃんにあずける。それから新校区にもどり、南門のそばにケッタを停めておいてから、あらためて徒歩でピドナ旧市街入り口に移動し、(…)くんと合流。徒歩で東北式の火鍋店に向かう。気温は30度オーバー。この暑いなかで火鍋かと漏らすと、超有名火鍋店を目当てに重慶旅行した友人の話として、店に到着したものの店内は余裕の満席だった、屋外の座席なら用意できると店にいわれた、しかしその日の重慶の気温は40度だった、それでもせっかくはるばるここまでやってきたのだからと気温40度のなかで激辛の火鍋を汗だくになりながら食べたというエピソードが紹介された。ようやるわ。
 道中、口頭試問はどうだったかとたずねる。問題なし。無事卒業できることになったという。問題があった学生はいるのかとたずねると、(…)さんと(…)さんのふたりの名前が挙がった。前者は現在連絡がとれず、後者は担当の先生がなにからなにまでお膳立てしてやったにもかかわらず論文がしかるべき条件を満たしておらずアウトになったとのこと。いちおう両者ともにあと一度か二度チャンスがあるはずなのだが、それでもしダメだったら留年ということになる。そうなったら前代未聞かもしれない。少なくともうちの大学の口頭試問はほとんど形式的なものでしかないはず。(…)さんは日本語能力自体はそれほど悪くないはずなのだが、ガチガチのオタクで、とにかく生活がずぼらだという不満をルームメイトの(…)さんが口にしていたのをおぼえている。そういうタイプの子であるから肝心要のときもやはりルーズになってしまっているのだろう。連絡がとれないというのはたぶんいまコロナで寝込んでいるからだと思う。(…)さんについてはクラスでもっとも勉強ができない学生のうちのひとりで、(…)くん曰く、(…)さんよりやばいかもしれないとのことで、それはつまり、ひらがなは読めるだろうがカタカナはあやしいということだ。
 店に入る。こちらのことをいつもの日本人として認識している店の人間と会釈を交わす。ここでメシを食うのは三度目。これまでいつも二階で食っていたが、今日は一階のテーブルにつく。食べ放題&飲み放題の店なので、羊肉と牛肉とパクチーともやしとレタスとうずらの卵とキクラゲとエノキと、とにかく手当たり次第アホみたいにテーブルに運ぶ。
 食う。最近中国人がチェスの世界チャンピオンになったと(…)くんがいう。そんな話題ぜんぜん知らんかった。決勝戦はものすごい熱戦だったらしいのだが、最終局面で、その中国人のプレーヤーがAIが不利と判定した手を指して勝利を掴んだらしい。中国ではチェスが盛んなのかとたずねると、そうではないという返事。囲碁のほうが盛んだというので、『ヒカルの碁』の杨海さんをちょっと思い出した。どうでもいいのだが、中学時代、(…)は『ヒカルの碁』の碁の字が読めず、たびたび『ヒカルの墓』と言っていた。ジャンプで連載しているホラー漫画だと勘違いしていたのだ。
 (…)くんは今月いっぱいで就職活動を終える予定。いちおう現在すでに一社内定しているところがあるので、もうすこし好条件のところがないかどうかねばってみるつもりではあるものの、おそらくそこで働くだろうという。日本語は使わない。IT系の会社の営業職だという。同じ会社のプログラマーよりも営業のほうが給料がいいというので、そうなんだとちょっとびっくりした。(…)くんは営業職に自信満々。もともと好きで弁論チームに参加するくらいであるし、ふだんからよくしゃべるし雑学も好きだし、なにより他人と交流するのが好きであり、かつ、ふるまいも発言も身のこなしも堂々としている、まったくもって日本語学科所属の男子らしくない属性の持ち主であるから、こちらも彼が営業マンとしてかなり良い成績をおさめているところをけっこうたやすく想像できる。しかし将来やってみたい仕事はスカイダイビングだかパラグライダーだかのインストラクターだという。ライセンスがいるでしょうというと、それを取るだけでもけっこうな金が必要になるとのこと。さらにその手の仕事をするのであれば、職場が必然的に地方になるので、今後故郷の上海で暮らす予定の彼にとってはやはり都合がよろしくない。
 彼女は24日に(…)に来る。彼女の父親は役所関係のまずまずのお偉いさんであるために実家がかなり金持ちであるという話は以前聞いたが、実際、彼女の生家の敷地はアホみたいに広く、しかも三階建てらしい。(…)くんは最近パソコンが壊れた。それでしかたなく自分で修理していたのだが、その際に彼女から電話がかかってきた、いまなにしているのというので壊れたパソコンを修理していると答えた、すると卒論の締め切りが近いのにそんなことをしている時間はもったいない、わたしがお金をあげるからそれであたらしいパソコンを買いなさいといって10000元送ろうとしてきたのだという。(…)くんは断った。「男としてそれはダメだ」と思ったらしい(そういうところはけっこうマッチョなのだ)。労働節には彼女のいる町まで遊びにいった(上海から高铁で一時間ほどの場所らしい)。夜中の1時までホテルで過ごしたのち、実家まで彼女を送った。時間が時間なので、実家にいる両親はすでに寝ており、玄関に入るといびきが聞こえてくるくらいだった、(…)くんはもちろんそこで帰るつもりだったのだが(彼の存在はまだ相手の両親には秘密になっているはず)、彼女がそこであがっていけあがっていけというので、さすがにそのときはビビったという。そんなスリルを味わう余裕はなかったということだ。
 相手の実家が相当金持ちという事実はやはり多少プレッシャーになっているようだ。ただ、(…)くんの両親は彼が結婚するとなった場合、いま住んでいる自宅を売って父方か母方かどちらか知らんがそっちの家にひっこみ、家を売った金はすべて(…)くんに譲渡するつもりでいるらしい。だから(…)くんとしてはその金であたらしい部屋を買い、そこに彼女を妻として堂々と迎えるつもりでいるらしかった(中国では結婚に際して、男側が家、車、現金を用意する必要があると一般的に言われている)。
 もうやることはやったのかとたずねると、やったという返事があった。おたがい初めてだったらしい。ずっと以前いた先輩の話だけど、彼女ともう二年か三年付き合っているのにどうしてもそういうことをさせてもらえず、どうしてかとたずねると結婚するまでダメだと言われてしまって、それがきっかけで別れてしまったという子がいたよと、(…)さん経由で聞いた(…)くんの話を思い出しながらいうと、そういうひともたしかにいるという返事。田舎のほうだとまだわりとそんな感じの子ばかりなのとたずねると、うーんと微妙な表情。しかし結婚するまで関係をもたないという考え方自体には(…)くんもけっこう肯定的だった、そういう考え方はいいと思うというので、上海のような大都市出身の若者でもそんな感じなのかとこれには少々おどろいた。ちなみに(…)くんは遅漏だという。はじめての経験だったわけだが、事前にインターネットでたっぷり予習していたため、彼女をそれほど不快な目にあわせずにすんだと自信満々のようすでいうので、ちょっと笑ってしまった。オナホールを日常的に使い続けていたために生身の女性とのセックスがまったくできなくなってしまった(…)さんの例を、彼の名前を伏せて話すと、そんなことが本当にあるんですか! と(…)くんはびっくりしていた。外国語は便利だね、こんな話を大声でしてもぜんぜん平気だからというと、先生、わたしがいつか日本に行くまでに中国語を勉強しておいてください、そして日本のレストランで日本語でエロい話をたくさんしましょう! と(…)くんは笑顔でいった。
 メシは(…)くんのおごり。卒論を手伝ってくれたお礼とのこと。まもなく社会人になるわけであるし、じゃあたまにはお言葉に甘えますと受けた。夕日のまぶしい帰路をたどりながら、来月にはもう会社員になっているかもしれないという状況に全然実感がないと(…)くんはいった。営業職でもやっぱりスーツは着ないのかとたずねると、よほどのことがないかぎりは着ないという返事。(…)くんは今日カーキ色のパンツにベージュのTシャツという格好だったのだが、たとえばその服で会社に行っても問題ないのとたずねると、全然問題ないという。とはいえ、取引先の会社に出向くとなれば、もうすこしフォーマルな服装には着替えるだろうとのこと。日本は会社員といえばみんなスーツだからね、ぼくはこれまでまともに働いたことが一度もないからいまだにネクタイの結び方もよく知らないくらいだけどというと、実を言うと(…)先生の紹介で日本で働くという話もあったのだと(…)くんはいった。千葉県の会社。三年契約。給料は10000元ほどだが、家賃も食費も会社が出してくれるというので、上海で996するよりもずっといいじゃんと思ったが、彼女がいるから断ったのだろう。そうでしょう? とたずねてみると、肯定の返事。もし彼女がいなかったらたぶん受けていただろうという。
 南門に到着する。瑞幸咖啡でコーヒーを飲みたいので新校区までついてくるという。コーヒーは半分口実で、実際はもうちょっと話がしたかったのだろう。ちなみにコーヒーはもともと全然飲まなかったが、母親の影響で最近ちょっとずつ飲むようになったとのこと。あと、父親には早茶の習慣があり、道具も一式持っていて、それで毎朝じぶんで茶を淹れているらしい。けっこうなもんだ。
 こちらは瑞幸咖啡に行かなかった。火鍋のあとにコーヒーを飲んだら腹をくだすに決まっていたし、店にいったらいったでそこでまた長々とだべることになりかねなかったので、寮の前でお別れした。

 帰宅。服が火鍋くさくなっているのですぐにシャワーを浴びる。快递で回収した化粧水であるが、おまけとしてティッシュとフェイスパックがついていたので、後者は女子学生にでもあげようかなと思ったが、たぶん学生らにはそれぞれこだわりなりお気に入りなりがあるんではないかと思いなおし、だったらじぶんで使ってみようと考えた。これも経験だ。封を切って中に指をつっこむと、乳液と化粧水を半々で割ったようなドロドロの液体の中に折り畳んだパックが入っている。片面にはつるつるのシートのようなものがついていたので、それがついていないほうをそのままべっちゃりと顔にのせる。目と鼻と口のほうには切れ目が入っている。べっちゃりとのせたあと、つるつるのシートを剥がす(熱さまシートとか湿布とかそういうのを貼りつけるときを思い出す)。説明書きによれば、それで15分ほど放置、その後水で顔を洗い流せばいいとのことで、実際にそのとおりにしてみたのだが、なるほど、たしかに顔がつるつるになる! これを毎日しているからこそ、女子の肌というのはあそこまできれいなわけだ! しかし金もかかるし、めんどいし、やっぱり大変だ。
 火鍋を食ったあとはたびたびそうなるように、やはり腹がゆるくなった。ただ食後のコーヒーをひかえていたのでそれほどひどくはない。明日にひかえている(…)一年生の日語会話(二)の授業準備にとりかかる。明日は期末テストの説明+α、来週は通常授業、その後二週にわたって期末テストというのが当初の段取りだったのだが、もう来週から期末テストでいいやとなった。人数が少ないクラスであるし、テストを三回に分ける必要はない、二回で十分であると思うのだが、いまさら新たな教案を用意するのがめんどうでたまらんので、テストのボリュームを増やして三回に分けることにする。気分はもう夏休みや!
 航空券をチェックする。(…)からの直通便はやっぱりない。今学期の予定表によれば、期末試験は24日から27日、仮に27日にこちらの担当する日語基礎写作(二)の試験が実施されたとしても、急げば翌日には採点および成績表の記入を片付けることはできるだろうし、最短で29日出国も可能。来学期の開始がいつになるのかは現時点では不明であるが、例年通りであれば9月前後だろう、だから7月と8月のおよそ二ヶ月間を日本で過ごすこともできるわけだが、絶対に飽きる、そんなに長いあいだ実家で居候していてもきっとイライラするだけであるので、7月の中旬に日本にもどり、盆明けにまた中国にもどってくるくらいでいいかなと判断。直通便はないので、大阪か京都で一泊することになる。だったら(…)のところに泊まるのもアリかなと考えたが、二人目の出産はいつだったっけ? そういうわけで(…)にそのあたりの事情を問うLINEを送った。
 (…)大学で院生をしている(…)さんから頼まれていた翻訳コンクール用の原稿を修正する。(…)から返信がある。出産予定日は6月1日とのこと。ということはいまは臨月なのか! 7月中旬であれば産後一ヶ月半という計算になる。さすがにそれは邪魔になるなと思ってやはり立ち寄るのは遠慮しようと思ったのだが、(…)は平気であると言っている、むしろうちで(…)の面倒を見てもらったほうが助かるみたいなことを言っているというので、だったらと(…)の仕事のスケジュールと相談、結果、15日(土)に帰国することにした((…)は16日と17日が休みらしいので)。大きくなった(…)とも会えるし、生まれたばかりの女の子とも会える。とはいえ、コロナの流行状況および(…)の体調次第では、(…)家に立ち寄らずカプセルホテルに宿泊するというオプションも、これは当然視野に入れておく。
 金もずいぶん貯まったんじゃないのかというので、まさに今日ひさしぶりに残高を確認したばかりなのだが20万元ほどあったのでびっくりしたと伝えると、「やっば!!!www」という反応。京都時代は交通事故の慰謝料でほくほくだった貯金ピークの時期でも50万円ほどだったわけだから、知らんあいだにクソ金持ちになった感じだ。貧乏暮らしがしみついているし、食にも酒にもギャンブルにも女遊びにも興味がない、買うものといえば服と本だけで、その服もブランドものにはほぼ興味がなく、基本的には淘宝の安物をワンシーズンで着潰すつもりでいろいろ試してみるみたいなスタンスなので、とにかく金がかからない。そりゃたまるわなという感じ。
 (…)からは実家が引っ越すという話もあった。また(…)((…)の父親の名前)がワケわからんこと思いつきよったんかというと、前々からこんな古い家は出てきれいなところに住みたいと言っていた、しかし同居の祖母がそれだけはダメだとずっと反対していた、ところがその祖母が死んだ、そして死んだ途端にそっこうで引越し手続きをはじめたというので、クソ笑った。引越し先は(…)のほうらしい。最近けっこう栄えてきていると聞く。(…)自身も越すかもしれないというので、新築建てたばっかやんけと指摘すると、遊び半分で査定に出してみたところ、購入したときよりも100万ちょっとアップしていた、それだったら売りに出して得たその金で、家のグレード自体は下がってもいいのでもうすこし広いところに住むほうがいいんじゃないかと夫妻で話しているのだという(夫妻はたしかに前々から家のせまさに不満を持っていた)。
 そういうやりとりを交わしながら『本気で学ぶ中国語』もちびちび進める。夜食はトースト二枚とプロテインSyrup16gのインタビュー本『Unfinished Reasons』が発売されるという情報に行きあたり、あ、これちょっとふつうにほしいかもと思った。6月1日発売。はやめにポチっといたほうがええんやろか。帰国してからでも間に合うかな。