2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

20140331

たしかに私にも、なにかを文章の形で提出しようとすることはあります。でも私はしまいには、それにうんざりしてしまいます。いったん映画としてつくったものを、なぜもう一度、要約の形でつくり直す必要があるでしょう? 私は映画の宣伝パンフレットとか要約…

20140330

映画をつくるというのは難しいことじゃありません。だいいち、金がかかりません。いや、金のかかる映画は金がかかり、金のかからない映画は金がかかりません。それに、自分を表現し、なにかを言うためには、映像なり音なりは、より強力です……テクストよりも…

20140329

人々はドキュメンタリーというのがどういうもので、フィクションというのがどういうものかということをわかっているつもりでいます。私もまた、この二つの契機は互いに異なっていると考えているし、いくらかはその違いがわかっているつもりです。でも、これ…

20140328

映画は十二人いればつくることができます。それにまた、二人でもつくることができます。ニ、三人で始めておいて、何人かの人を集めればいいわけです。あるいはまた、そのニ、三人が互いに理解しあえなくなれば、ほかに映画をつくりたがっている人がいないか…

20140327

そして私が観客のことを考えるようになったのは、たとえば『カラビニエ』の場合のように、自分がつくった映画が興行的に大失敗におわったとき……とてつもない失敗におわったときです。『カラビニエ』は、二週間で十八人の観客しか入らなかったのです! 私はそ…

20140326

それに、私がときどきクリント・イーストウッドの映画を見にゆくのは、社会学的観点からの興味をひかれるからです。彼の映画は、すべての人たちによって見られる、アメリカの中級の映画、B級映画、ヒッチコック的映画だからです……彼はどうしようもないバカで…

20140325

それにまた、いい仕事というのはつねに、よその土地での、亡命の状態に近い状態のなかでなされるのです。 (ジャン=リュック・ゴダール/奥村昭夫・訳『ゴダール映画史』) ひとはなにかをするためには、二人にならなければなりません。あるいは……自分ひとり…

20140324

人々は、自分のかつて子供だった部分があるとき終わりを告げると、そのあとは、別のやり方でまた始めからやり直します。このことはきわめて不可解なことです。 (ジャン=リュック・ゴダール/奥村昭夫・訳『ゴダール映画史』) 10時半に起きた。頭がぼうっと…

2014323

私はたとえば、言うべきことをほとんどもっていないときにかぎって、あれこれ多くのことをしゃべってしまいます。すると人々は、あいつは言うべきことをたくさんもっていると考えてしまうのですが、でも実際は、その反対なのです。そうした場合の私は、こう…

20140322

ひとは自分にできることをするのであって、自分がしたいと思うことをするわけじゃないのです。あるいはまた、自分がもっている力をもとにして、自分がしたいと思うことをするのです。自分の映画を一時間三十分の長さにおさめなければならないのなら、歎き悲…

20140321

(…)でもこの編集(モンタージュ)という側面は、ある意味では、あまりおおっぴらにすべきものじゃありません。なぜなら、これはきわめて強力ななにかだからです。事物と事物の間に関係をうち立て、それによって人々に、事物を、状況をはっきりと見させるな…

20140320

自分自身に対する、欠くべからざる、絶対的な信頼に関して、セヴィニェ夫人の言葉――「私自身の言うことにだけ耳を傾けるとき、私は驚異的なことをなす。」 (ロベール・ブレッソン/松浦寿輝・訳『シネマトグラフ覚書』) 11時起床。雨降りの起きぬけで少し肌…

20140319

事物を習慣の外へ引きずり出すこと、事物を麻酔から醒めさせること。 (ロベール・ブレッソン/松浦寿輝・訳『シネマトグラフ覚書』) 裸に剥けば、美しくないものはすべて猥褻だ。 (ロベール・ブレッソン/松浦寿輝・訳『シネマトグラフ覚書』) 12時起床。…

20140318

芸術に対する敵意、それはまた、新たなもの、予期せざるをえないものに対する敵意でもある。 (ロベール・ブレッソン/松浦寿輝・訳『シネマトグラフ覚書』) まず、行動すること。 ロンドンの或る宝石店の金庫をギャングの一味が破って、真珠のネックレスや…

検索の神々に再会の祈りをこめて

このブログに引っ越してくるまでは、だいたい一年間好き勝手に気分のおもむくままのスタイルで記事を更新するだけしてよそのブログに引っ越す、というのをずっとくりかえしてきたので、飛び飛びではあるしじっさいによそのブログやプライベートな「日記」に…

20140317

たまたま僥倖によってうまく行った物事は、何という力を持っていることだろう! (ロベール・ブレッソン/松浦寿輝・訳『シネマトグラフ覚書』) 目的が明確であるがゆえに、様々の暗中模索を余儀なくされる。ドビュッシー――「或る和音を取るか、それとも別の…

日刊「きのう生まれたわけじゃない」編集長代理より本誌廃刊のおしらせ

表題にあるとおり、まことに唐突ではありますが、本日をもちまして、日刊「きのう生まれたわけじゃない」を廃刊とさせていただきます。本来ならば、本誌編集長であるMが、読者の皆様方にたいし、廃刊にいたった経緯について誠意を尽くして説明すべきところで…

20140316

感動への抵抗によって獲得される感動の創出。 (ロベール・ブレッソン/松浦寿輝・訳『シネマトグラフ覚書』) 撮影に嫌気がさし、疲労その極に達し、かくも多くの困難を前に手を拱いたまま過ごすこれらおぞましい日々――それは私の仕事の方法の一部をなすもの…

20140315

節約。ラシーヌ(息子のルイに)――私は君の筆跡をよく知っているから、君はわざわざ名前を署名するには及ばない。 (ロベール・ブレッソン/松浦寿輝・訳『シネマトグラフ覚書』) 夜鶯(ナイチンゲール)があれほどまでに讃えられるのは、この鳥がいつも同じ…

20140314

撮影する、それは出会いへと赴くことだ。思いがけない出来事の中には、君が密かに待ち受けていなかったものは一つもない。 (ロベール・ブレッソン/松浦寿輝・訳『シネマトグラフ覚書』) 鉄のごとき掟を鋳造して自分に課すこと。たとえそれに従うためであれ…

20140313

原因は結果の後に来るべきであり、それに伴行したりそれに先んじたりするべきではない。 (ロベール・ブレッソン/松浦寿輝・訳『シネマトグラフ覚書』) 先日、私はノートル・ダム寺院の公園を横切る途中で一人の男とすれ違ったのだが、そのとき、私の背後に…

20140312

予期せざる出来事を挑発すること。それを待ち受けること。 (ロベール・ブレッソン/松浦寿輝・訳『シネマトグラフ覚書』) 11時過ぎに起床した。前日と同様やはりHくんの呼びかけによって目覚めたような気がする。おきぬけのぼんやりとした頭で歯磨きしてい…

20140311

圧縮による表現。物書きが十ページにもわたってだらだらと書く内容を一つの映像の中に盛りこむこと。 (ロベール・ブレッソン/松浦寿輝・訳『シネマトグラフ覚書』) 創造は、足し算によってではなく引き算によってなされる。発展させるというのはまた別のこ…

20140310

真実とは模倣不可能なものであり、虚偽とは変形不可能なものである。 (ロベール・ブレッソン/松浦寿輝・訳『シネマトグラフ覚書』) 美しい写真はいらない、美しい映像もいらない。必要欠くべからざる映像と写真があればよい。 (ロベール・ブレッソン/松浦…

20140309

心理学はいらない(自分が説明できるものしか発見しない心理学は)。 (ロベール・ブレッソン/松浦寿輝・訳『シネマトグラフ覚書』) 自分が何をやっているのか君自身にもわからず、かつ君のしているそのことこそが最善のことである場合、まさにそれだ、霊感…

20140308

運動するものの光景は人を幸福にする――馬、運動選手、鳥。 (ロベール・ブレッソン/松浦寿輝・訳『シネマトグラフ覚書』) 相似、差異。 より多くの差異を得るために、より多くの相似を与えること。生活の均質性と統一性は、個々の兵士たちの本性や性格を浮…

20140307

平衡を失わせること、新たな平衡を得るために。 (ロベール・ブレッソン/松浦寿輝・訳『シネマトグラフ覚書』) トーキー映画は沈黙を発明した。 (ロベール・ブレッソン/松浦寿輝・訳『シネマトグラフ覚書』) 10時半起床。めざましは9時半にセットしたはず…

20140306

Xはナポレオンを模倣する、だが模倣はナポレオンの本性ではなかった。 (ロベール・ブレッソン/松浦寿輝・訳『シネマトグラフ覚書』) いかなる芸術においても、その芸術それ自体に逆らって作用し、それを解体させる方向に働く悪魔的な原理が存在する。同様…

20140305

4日(火) 7時過ぎに起きた。たっぷり11時間も眠った。過眠時特有の頭痛がかすかにあった。トースト二枚の朝食をとったのちここ数日のブログを昼前まで居間で黙々と書き続けた。実母の逝去により二日間の休日を得た父とこの日たまたま休日に当たっていた母の…

20140304

1日(土) 3月だぜ! 7時前起床。前夜の暴飲暴食を考慮してバナナ一本の控えめな朝食。 8時より12時間の奴隷労働。忙しい一日だった。どうも今週に入ってからじわじわ客足が伸びはじめているらしい。一年のうちでもっともヒマだといわれているのが2月であり…