2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧

20130630

彼女は十九歳で、サーカスの曲馬師だった。彼女を乗せた馬が人馬一体になって倒れた。馬は彼女の頭の上でころがり、殺されなくてはならなかった。彼女は数日の間、完全に意識不明だった。意識が回復すると、彼女は馬になっていた。傍目にも馬のように見えた…

20130629

この上なくお馴染みの感覚である味覚がこうも簡単に騙されてしまうとは、一体どうしてそんなことがありうるのか。私は自分の味覚を信じることができないのだ。これは単に面白いだけではなかった。心を深く不安にさせることなのだ。私にはわけが分らなかった…

20130628

解剖学の講義でハミルトンは、教材として、関節の動きや、消化管の動き、蠕動などを示す身体のX線撮影映画を私たちに見せた。その映画は他に類のないユニークなものだった。願わくは今でもそうであってほしい。と言うのも、このように長時間X線に身体がさら…

20130627

私はサンタ・クロースの存在を信じていた。そのうちに、私の五回目の誕生日後のクリスマスがめぐってきた。私が学校に入ってから一学期がたっていた。サンタ・クロースが信じられなかったというわけではないが、どうしてあんなに狭い煙突を煤もつけずに昇り…

20130626

人は寝なさいと他人から命令される必要はない。疲れなさいと命令される必要もない。おまえは疲れているのだと告げられるのだ。疲れるだろうと告げられていると、それ以上は言われなくても、そのあとで疲れが出てくるのである。私たちは自分で自分を寝かしつ…

20130625

患者が(病院や施設という)〝制度〟をわが家とみなして、冷厳な外の世界にいるよりもそこにいたほうが居心地が良いと感じるようになると、経済的にもその他の面でも不都合が生じる。外の人たちにはそういう患者たちの心境が「理解」できず、その心境を説明…

20130624

精神の動揺を鎮めたり、錯乱した感情をやわらげたり、ひどい気分を軽減させたり、感情の感受領域を調整したり、思考や、想像と夢の様式や内容などを規制したりする薬がある。自殺欲求に駆られる鬱状態から脱出させてやることがどの薬を使ってでも誰にもでき…

20130623

22(土) 6時半起床。8時より12時間の奴隷労働。18万だかの自転車を購入した(…)さんが自転車の先輩にあたる(…)さんとふたりでサイクリングに出かけているという話を朝から聞いて笑う。そして昼下がり、当のふたりがそろって職場に立ち寄ったので、おニュ…

20130621

エウリピデスはこう書いた。「奴隷とは自分の考えを話すことができない人である」。患者は自分の考えを話すのを許される場合もあり、許されないこともある。 (R・D・レイン/中村保男・訳『レイン わが半生』) 12時起床。ひげ剃り。昨日付けのブログの続き…

20130620

私は精神の苦しみを理想化したり、絶望や崩壊、苦悶や恐怖をロマンティックに美化したりしたことは一度もない。両親や家族や社会が、遺伝的もしくは環境的に精神病の「原因となる」などと言ったこともない。耐えられぬほど苦痛である精神や行為のパターンと…

20130619

19日午前11時45分ごろ、兵庫県上郡(かみごおり)町大持の県立上郡高校で、1年の女子生徒が休み時間中に「気持ち悪い」と体調不良を訴え、過呼吸を起こした。その様子を見た別の生徒らが正午過ぎにかけ、次々と過呼吸などの症状を訴え、1年生17人…

20130618

人々の行為などをやめさせたり、始めさせたり、変えさせたりするために必要と思われることを他人に対して行なう権限を何らかのグループにもたせたいと思うなら、精神科医ほど適任のグループはない。そのような深い権限を私たちが精神科医に与えているからと…

20130617

14時半起床。たぶん12時間以上眠った。午前中にいちど佐川急便のおっちゃん、じゃなかった郵便局のほうだ、その訪問を受けて起きて玄関の戸を開けてサインを書いてブツを受け取ったはずなのだが、すぐにまた眠りこんだ。それよりも前に、たしか9時か10時ごろ…

20130616

6時半起床。8時より12時間の奴隷労働。帰宅後荷物だけ入れ替えてすぐに今出川まで出る。バスに乗って四条烏丸へ。(…)さん(…)さんと合流。すっかりできあがっている。以前(…)さんが(…)さんと(…)さんの三人でおとずれたという居酒屋へ。ここの大将が…

20130615

6時半起床。8時より12時間の奴隷労働。(…)さんの代わりに新しく仲間入りした(…)さんと初顔合わせ。温厚そうな女性。おばさんよりはおばあちゃんに近いが、本人を前にしておばあちゃんと呼ぶのはためらわれる、そんなむずかしさのある年齢。休憩中にかわ…

20130614

11時起床。弟からの着信履歴。嫌な感じ。かけなおしてみるとなんてことはない、なんとかカードやらを発行してくれている会社が今年度分の年会費を引き落とししたことを告げる通知をこちら宛に送付したところ届かなかった、おそらくは引っ越ししたのだろうと…

20130613

ところが現在のわたしたちが地球上で目にしているのは, この実験室で得られた成果がさまざまな産業技術として, あるいは日常生活や社会の中の技術として実現した姿です. もはや地上に人間がもたらした技術的変化と無関係な自然を見いだすことは不可能のよう…

20130612

晩年のフーコーは, カントの『啓蒙とは何か』を非常に高く評価していて, カントは未来における理想的な完成像から現在の姿を規定もしくは固定しようとはしなかったと解釈しています. むしろ「啓蒙」に対しては具体的な属性をあたえず, ほぼ全面的に否定的な…

20130611

まねによって覚えるという方法は, 最初に総合を置いてしまう方法であって, 実行者に全体的なエネルギー充当を要求します. 分割のできない連続体として与えられている諸々の形態を, 飽くことなく繰り返す中で, 彼は彼の主体性を否定しようとしてカタが押しつ…

20130610

周縁部も含めて, 実践の領域全体を規定するのが「カタ」の第1の性格なんですね. だからこそ, 挨拶や, その領域の限界をしめす諸形態が重要性をもってくるわけです. 限界というのは, 境界線ではなく, 移行の空間なんですけど. だから, すべてをコード化する…

20130609

再び, クレーの「歌手のホール」の例にもどってみましょう. クレーにあるのは, じつは, 閉じた構造とはちがうかたちの思考の実践なのです. 画家が「非分割的な(=個的な)線」と呼ぶかたちの固有な布置の差異線にしたがって, この図では, つぎつぎに新たな…

20230608

クレーのマス目のデッサンを例に取ると, 縦方向のマス目の系列を「範列(パラディグム)」, 水平方向の連続関係を「連辞(サンタグム)」と考えてみることが出来ます. 実線によりどのマス目を現働化させるかは範列の問題であり, つぎにどのようなかたちが来…

20130607

ファンタスムとは語源的にファンタジーと同じ言葉なのですが, ふわふわと不定形に漂う感情のようなものではありません. それはすでにみたあの無意識の表象に媒介されて, 普段は「現実」に沿って統合されていると信じているわれわれの身体や, 「現実」を正し…

20130606

(…)われわれが問いを立て疑いを発するには, ある種の命題が疑いを免れ, いわば問いや疑いを動かす蝶番の役割をしていなければならない. すなわち, 確実なものとは, 探究の中において事実上疑いの対象とされないもののことにほかならない, それが科学的探究…

20130605

概念についての疑いっていうのは, どうやって晴らすんだろう. 難しいな. ある言葉の意味を確かめようとして別の言葉でまたそれを説明しても, こんどはその説明の言葉が疑われる. また, 底無しだ. どうすればいいだろう. 例えば, 正直のところ, ぼくには「神…

20130604

この世のなかで、愛の対象がなんであろうと、そんなことはたいした問題ではないと思いますわ。しかし、何かは愛さなければならないでしょう。 (キャサリン・マンスフィールド/崎山正毅・伊沢龍雄・訳「カナリヤ」) 12時過ぎ起床。14時から発音練習&音読…

20130603

野生のオオサンショウウオを見たことがあるか。おれは見た。昨日夜遅く。鴨川で。外敵の接近を察したシマドジョウが泥の中にもぐりこんでしまうたびにたつあの濁り水のようにこの三日を煙に巻く。 目覚めたら15時半だったので都合12時間眠り続けたことになる…