20230615

自分より詩的な兄はかつて透き通る秋の空を眺めてああ生き甲斐のある天だと云って嬉しそうに真蒼な頭の上を眺めた事があった。
夏目漱石「行人」)



 11時半起床。食堂まで出向くのがクソめんどいのでトーストで食事をすませる。きのうづけの記事の続きを書いて投稿し、ウェブ各所を巡回し、2022年6月15日づけの記事を読み返し。淘宝でポチった懸垂バーが届いた日。もう一年になるのかと驚いた。いちど左肩を痛めてたしか一ヶ月ほど筋トレをお休みしたことがあったとは思うし、最近ではやはりコロナ感染を契機にご無沙汰だったが、それでも二日に一度か三日に一度はいちおう運動をするようにしているわけで、おかげで肩こりや首の違和感や肩甲骨の凝りや張りとは無縁の日々を送ることができている。メシを食っている量はそれほど多くないので、一年続けたところでゴリゴリのマッチョになっているわけではないし、そういうのを目指しているわけでもまったくないのだが、しかしそれでいえば、まさに昨日、(…)くんからもらった卒業生との集合写真を見たときに、あれ? おれってこんなに肩幅あったの? とちょっと驚いたのだった。となりにいる(…)先生——カンフーパンダに似ていると評される肥満体型——とさほど変わらないじゃん、と。
 2013年6月15日づけの記事も読み返し、「×××たちが塩の柱になるとき」に再掲。「拳銃がほしい。死にたくなったらすぐに死ねるというその保証が一種のお守りのようなものとしてこの生の営みにポジティヴに作用する気がする。」と書きつけられているのを見てふと思い出したのだが、一時期、(…)さんが大真面目に拳銃が手に入らないだろうかと(…)さんや(…)さんに打診していたことがあった(前者に当たってもたぶん意味はないが、後者の伝手をたどればおそらく手に入らないこともなかっただろう)。なんでそんなもんほしいんすか? ボチボチ刑務所なつかしなってきたんすか? というと、あののォ(…)くんよ、ワシの、自転車にのっておめぇ、ここまで来るやろ、するとやの、途中の、わっかいやつがの、バイクのっておめぇ、車信号待ちしとるとこ、あいだをおめぇジグザグにの、移動して先頭行くやろ、ワシの、あれ見るとの、なにをかっこつけとんじゃこのガキが思ての、ものっそいイライラするんや、いやほんまやで、ほやしの、拳銃あればおめえ、兄ちゃん兄ちゃんちょっとこっち言うての、そこらの路地連れての、そこでもうバーンとやったら一発やさかい、あったら便利やの思うとるんや最近、という返事があり、あかんこのひと十年以上入っとってもなんも反省しとらんわ、と(…)さんたちと苦笑したのだった。
 14時半に(…)さん(…)さんと寮の門前で待ち合わせすることになっていたので身支度をととのえる。香水のにおいはずいぶんわかるようになった(それでも手首を鼻先に近づけてはじめて嗅ぎとれるレベルだが)。ルームフレグランスも同様。もしかしてと思い、冷蔵庫の中に入っているコーヒー豆の瓶に鼻先をつっこんでみたところ、以前はわからなかった香ばしさがはっきりと嗅ぎとれて、よしよし、徐々にではあるが回復しつつあるらしい。臭いにおいは全然わからない。外国語学院のトイレも臭くないし、汗をたっぷり吸ったTシャツや寝巻きも臭くないし、いつも生ゴミ臭い后街付近を歩いていても臭くないし、スーパーに陳列されている腐りかけの果実も臭くない。ある意味いまがいちばん便利な状態なのかもしれない。
 ふたりから到着の連絡がある。おもてに出る。小雨が降っている。ふたりを寮の敷地内に迎える。(…)の姿がなかったので、彼の部屋をおとずれてノックするが、ひと気がない。いつも(…)が腰かけている机のひきだしをのぞいてみたところ、何十個もの鍵のついているリングが見つかったので、これで勝手に開けてやれと思ったが、肝心の104号室の鍵がない。しかたないので(…)に電話して事情を伝える。(…)がいうには、寮には常にかならず管理人一家のだれかが残る仕組みになっているとのこと。また彼女の手元にもスペアの鍵があるというので、だったらいまからofficeに取りにいけばいいかというと、まず彼女のほうで(…)一家に電話してみるという返事。で、通話を終えてほどなく、どうやら昼寝をしていたらしい(…)が階段をおりてきたので鍵を受けとった。段ボールを回収。そのまま寮の敷地外に出て、学生ふたりに滴滴で車を呼んでもらう。
 立ち話をしているうちに車が到着する。トランクに段ボールをのせる。こちらが助手席、学生ふたりが後部座席に座って出発。郵便局までは10分もかからなかったと思う。ひさしぶりにおとずれた郵便局であるが、以前はぼろぼろだった内装がきれいになっており、室内はエアコンもしっかり効いていた。カウンターの内側にはいつもの女性スタッフ。先客は二組ほどで、外国語をあやつるこちらを見て、少々びっくりしたようす。学生の名義で荷物を送るとなると身分証明書が必要だときいていたので、その点伝えてあったのだが、ふたりとも持ってきていないという。しかし番号を暗記しているので問題ないという。実際、そのとおりだった。さらに先取りして書いてしまうが、(…)から月曜日から金曜日までしか営業していないときいていた郵便局であるが、実際は週末どころか連休中すらも営業していることがあきらかになって、(…)ってやっぱりこういうミスが多いというか、わりとポンコツだよなとあらためて思った。以前であればこういうあれこれにいちいちイライラしていただろうが、ゼロコロナ政策まっただなかに入国したあの夜は本当に世話になったし、それ以降ちょっとあたまが上がらないところがあるので、いまはもうなんとも思わない(学生ふたりは、本来なら先週の土曜日この郵便局に立ち寄ったついでに、大人数での食事会をするという計画をたてていたのが、(…)の勘違いによりキャンセルになった経緯があたまにあったからだろう、ややげんなりしたようすだったが)。
 伝票の届け先に(…)さんの実家の住所を記す。送り人の名義は(…)さんで、住所は(…)。伝票の記入を終えたところで、女性スタッフが例によって奥の一室から新品の段ボールを持ってきて、そのなかに荷物をてきぱきと詰め込みなおす。テープでしっかり留めた段ボールの上から、さらに二枚分テープで貼りあわせた黄土色の巨大な紙で包むこむようにして梱包してくれるのだが、この手際があいかわらずすばらしく、YouTubeに外国人観光客が撮影した日本の百貨店店員によるwrappingのようすが大量にあがっているが、あれを見ているときとおなじほれぼれとした印象をおぼえる。めちゃくちゃ上手でしょう? とそばにいた学生ふたりにいうと、ふたりともうんうんとうなずく。紙による梱包を終えた段ボールのその表面にあらためて住所を書き、その後はかりにのせて重さを計測。送料は635元。これはこちらの自腹。(…)さんがいつごろ荷物が届くのかをずいぶん気にしているようすだったのでたずねると、以前とちがっていまはゼロコロナ政策も撤廃されているし二週間ほどで日本に到着するだろうとのこと。
 郵便局を出る。このあとどうするかという話になる。夕飯をいっしょに食べたいが、いまはまだはやすぎると(…)さんがいう。とりあえず彼女が行きたいというメシ屋のほうまでぷらぷら歩くかとなったところで、すぐそばにカフェがオープンしていることに気づく。うなぎの寝床の店内。入り口すぐ左手にカウンターがあるのだが、そのカウンターに入っている店員らしい人影がこちらにむけて手をふってみせるので、よっしゃ! 行くか! となる。ニット帽をかぶった長身の男性がニコニコして迎えてくれる。目がとてもキラキラしていて、体格の割には動作がとても繊細でがさつなところがなく、あ、たぶんゲイだな、と思う。男性はこちらを見たことがあるといった。こちらもなんとなく見覚えがあったのだが、どこで? とたずねると、(…)でというので、それで、ああ! となった。たしか去年だったと思うが、(…)でアルバイトしていた(…)さんから一ヶ月コーヒー飲み放題のフリーパスみたいなのをいま販売していると聞いて、それでまんまと購入、その月はわりとしょっちゅう(…)に通って書見していたのだが、そのときにアルバイトとして入っていた男性店員だ。独立してこの店をかまえたらしい。店はまだオープンしてまもないらしく、床に段ボールなど積み重なっている状態だった。壁にレコードが飾ってあったのだが、そのラインナップにちょっと面食らった。ECMのものが多数あったのだ。キース・ジャレットもあったし、カーラ・ブレイもあったし、裸のラリーズもあった。おいおいマジかよ、中国の片田舎でまさかこんな趣味の持ち主がいるとは! と驚きながら店の奥に移動し、男性がひとまず用意してくれた白湯をのみながらカウンターの内側をのぞきこむと、そちらにもCDがずらりとならんでいて、その半分が日本のミュージシャンのものだった。森田童子スラップ・ハッピー・ハンフリーと遠藤賢治と非常階段があった。非常階段! (…)で非常階段をきいている人間がおれ以外にいるのか! びっくりして、非常階段を中国読みして口にすると、こちらが注文した美式咖啡を用意してくれている男性が遠くからサムズアップしてみせて、マジか! となったし、自由の別称こと世界の死角にひさしぶりにめぐりあったその実感に体が軽くなるのを感じた。壁に飾ってあるレコードのなかには日本人ミュージシャンのものもかなりあったのだが、こちらが聞いたことのない名前のものもいくつかあり、ジャケットをみるかぎり、どうやらシティ・ポップ経由で世界的に再評価されているメンツらしかった。というかCDラックのほうは写真に撮っておいたので、この記事を書いているいまあらためてどんなメンツだったんだろうと思ってその写真をながめてみたところ、『身毒丸』(天井桟敷J・A・シーザー)、『ニュー・アルケミー』(鈴木勲&DJ KENSEI)、『天使の涙 オリジナル・サウンドトラック』、『死者』(ILL BONE)、頭士奈生樹の諸々、『Close to the RH』(ルインズ波止場)などがうつりこんでいて、いやいやこの趣味の持ち主日本でもなかなかおらんやろ! ILL BONEなんてはじめて知った名前だ。さっそくAppleMusicでダウンロードしておいた。ついでにルインズ波止場もと思ったが、これはサブスク解禁されていない、そもそもの想い出波止場も『VUOY』一枚が解禁されているのみ。
 というような感じだったので、ここの老板すごいよ、日本でもなかなか知っているひとのいない音楽をきいているよ、すごくいい趣味をしているよと、言ったところで伝わるわけがないのだが学生ふたりに興奮してそう漏らすと、たぶん芸術系のひとだと思うという反応があった。コーヒーが運ばれてきたので、店の奥にひとつだけあるテーブルについた。狂戦士状態であるので味はあまりわからないのだが、たぶんそれほどうまくなかった、というかかなり薄く水っぽかったと思う。老板から途中でたばこを一本すすめられたが、これは断った。もし大麻があるならそっちをくれよと冗談で言いそうになったが、学生の手前それはひかえた。
 帰国の話になる。以前(…)の空港内にあるカプセルホテルを利用したことがあるのだが、Trip.comでいま検索しても出てこない、たぶんコロナのせいで潰れたのだと思うが、いちおう調べてみてくれないかとふたりにお願いする。ふたりして百度で検索してくれる。やはり潰れたようだという返事。それで結局、空港のすぐ近くにあるホテルの予約をとることにした。キャンペーンの影響かなにかで、なぜかツインベッドの部屋がいちばん安かった。空港まで150メートルの距離で一泊3527円。安すぎる。こちらと同様、来月には日本に渡る予定の(…)さんであるが、いまだにビザが発行されておらず、そのせいでチケットを買うことがまだできていないという。チケット代は自腹らしい。知らなかった。しかし日本で受けるN1の試験代は派遣会社がもってくれるという謎のシステムがあるとのこと。(…)さんは来週浙江省でN1を受ける。ほかのクラスメイトらはみんな省内で受験するのだが、彼女は選考に漏れてしまったのか、ひとりだけ遠出するかたち。これまでひとりで旅行した経験はないというので、素敵な男の子と出会うことができるかもしれないしがんばりなとはげます。
 小一時間ほど経過したところで店を出る。老板からまた来てくれといわれたので、また来るよと約束する。しかし立地が悪い。のちのち学生ふたりとも話したのだが、大学からもけっこう離れているし(自転車でも15分ほどかかるんではないか?)、周囲はけっこうひなびた雰囲気だったし、あそこに集まるアート系の若者はなかなかいないんじゃないか。后街に店があるのであれば、週に二日ほどはあそこに通ってもいいのだがというと、后街は家賃が高いと(…)さんが言った。
 大通りに出るまでしばらく歩く。道路の両側にはなぜか美術教室や書道教室が目立つ。あとは足湯とマッサージの店。メシ屋の看板も当然たくさんあるのだが、けっこうな割合でテナントが空になっていて、その点を指摘すると、経済状況がよくないからと(…)先生みたいなことを(…)さんは言った。大通りの交差点を渡ったところで滴滴で車を呼ぶ。ほどなくしてあらわれた車に乗りこみ、(…)さんが一年生のときに一度だけ行ったことがあるという店へ。車からおりてすぐ、あれ? これってこのあいだ(…)くんといっしょにおとずれたカフェじゃない? お茶漬けの店じゃない? と思ったが、そうではなかった、店構えが似ているだけで別のカフェだった。さらにいえば、われわれの目的地はそのカフェから道路をはさんだ対面にあるやはり別の、メシ屋というよりはカフェっぽいたたずまいの店だった。ウッディな調度品の数々に暖色系の照明。(…)でもこういうタイプの店がマジで増えたよなと思いつつ入店。奥のソファ席に着席。コーヒーを飲んだばかりだったし、ここでまた唐辛子たっぷりのメシを食ったら下痢ラ豪雨に見舞われるおそれがあったので、学生らと相談してあまり辛くなさそうな凉面を注文。さらに海老の天ぷらもあったのでそれも注文したのだが、塩でもなく天つゆでもなく、蜂蜜と辛子をまぜた謎のタレみたいなのがついてきた。どのみち狂戦士状態なので良し! 味がぜんぜんわからんので、それぞれ二品ずつ別のメシをオーダーしたふたりに、どう? おいしい? とたずねてみると、(…)さんはおいしくないというし、(…)さんもふつうという返事。(…)さんは以前この店で食った別の料理がうまかったのだと言った。途中でおっさんひとりと若い女子ふたりの三人組がやってきてわれわれの近くに座ったが、女子のほうがこちらが日本語を話すたびにちらちら視線を送ってくるので、あ、これまた連絡先交換のパターンだなと思ったが、今日はそうはならなかった。

 支払いをすませて外へ。滴滴で呼んだ車を待つあいだ、となりにある閉店中のカフェらしい店舗の店先に飾ってある花を三人でめでる。良い香りがすると(…)さんがいうので、花弁に鼻を近づけてみると、たしかに甘い香りがする(狂戦士状態であるが、やはり甘い香りは嗅ぎ分けることができるようだ)。(…)さんはくさいくさいという。車に乗りこんだあとも、後部座席のふたりはずっと、どんな花が好きか、どんな香りが好きかという話をし続けている。こちらは彼女らの会話が実際どのくらい聞き取れるのだろうと思い、ずっとだまって耳をかたむけていたのだが、何についての話題を交わしているか程度であれば、なんとなくぼんやりと理解できることが判明した。(…)さんはたとえ甘い花の香りだったとしても、濃すぎるやつはあまり好きではないらしく、さっきの花もその意味でくさいと言っていたらしかった。
 南門のそばで車をおりる。新校区に入ってすぐのところにある池の蓮だか睡蓮だかがちょうど開花時期らしく、白色や桃色の花を咲かせていたり、つぼみをふくらませていたりする。水中にはめだかのような魚もいる。さらに日本では見たことのない、とても小さなイトトンボもいたのだが、尾の先端がターコイズのような水色になっていて、そめられているというよりもほとんどあかりをともしているといったほうがいいようなその色調に見惚れた。池の周辺にはわれわれのほかにもスマホで花の写真をとっている女子学生が数人いたのだが、ぐるりをめぐっている最中、メダカもどきとはまったく別の、らんちゅうみたいなフォルムの魚を一匹見つけた。三人で興奮しながら、おおきい! おおきい! おなかにたまごがあるのかもしれない! と口にしていると、周囲の女子学生や女性教諭らしい人物が続々とあつまり、なにがいるの? なにを見ているの? とちょっとしたひとだかりになった。女性教諭らしい人物はこれは金魚だろうといった。中国語だったのであまり聞きとれなかったが、日本で改良した種がどうのこうのといっていたので、もしかしたら本当にらんちゅうのことを言っていたのかもしれない。
 学生ふたりは19時から会議だといった。日本語学科と英語学科の合同、つまり、外国語学院の学生を対象としたもの。一年生から三年生まで全員ホールに集め、そこで(…)外国語学院長がインターンシップやなんやかんやについて説明するものだという。英語学科もインターンシップがあるのかとたずねると、あるという返事。アメリカかイギリスに行くのかとたずねると、そうではなくて国内にある企業で働くかたちだとのこと。ふたりがトイレにいきたいというので、文学部だったか法学部だったかの教室がある建物に立ち寄り、そこの便所でこちらも小便をする。悪臭はやはりまったく感じない。すばらしい。フバーハとかマホカンタとかトラマナとかリフレクとかマイティガードとかが現実にあったらたぶんこういう感じなのだろう。15分後にせまっている会議にむけて、図書館のそばにあるホール——去年こちらがたびたびNATを受けた会場だ——のほうに歩く。

 道中、二年生の(…)くんから声をかけられる。彼もまたホールに向かう途中。先週の授業中、おなじ選択科目の授業を受けている他学部の女の子がかわいいと話していたので、今学期も残り少ないのであるしさっさと連絡先を聞けと冗談半分でけしかけたのだったが、驚いたことに、最後の授業の終わりに本当に連絡先を教えてくれと声をかけたらしい。しかし断られたとのこと。ほかの学年の学生がやってくるたびにだんまりを決めこんでしまう先輩女子ふたりにも一連の経緯を説明する。ついでに彼の叔父が京大の教授であるという話もした。さすがにふたりともびっくりしていた。
 交差点にさしかかる。ホールは右手、こちらの寮は左手。媒介者であるこちらのいなくなった状況ではたして三人がどうなるのかとちょっと心配に思ったが、ま、たまには学年の壁を越えて交流を深めよ! というわけでそのままさよならする。ホールに向かう学生らの群れにひとり逆行するかたちで歩く。二年生の(…)さん、(…)さん、(…)さん、(…)さんの四人から「せんせー!」と呼びかけられる。その先で今度は三年生の(…)さんと(…)さんのふたりからやはり「せんせー! ひさしぶり!」と声をかけられる。めずらしい組み合わせだ。(…)さんはだいたいいつも(…)さんとペアで行動しているのだが。ふたりのそばには見覚えのない女子学生がひとりいたが、ちょっと卒業生の(…)さんに似ていた。たぶん英語学科の学生だろう。
 帰宅。仮眠はとらずそのままデスクに向かい、コーヒーを飲みながら、今日づけの記事を書く。21時半前に作業を中断。第四食堂をおとずれて西红柿炒鸡蛋面を打包する。食し、シャワーを浴び、ストレッチをし、23時半から『本気で学ぶ中国語』。2時ごろ中断。歯磨きしようと洗面所に立ったら断水。水道水の代わりにミネラルウォーターを使う。