20130420

 あるとき彼は語った、「神をたいへんはっきりと観たため、あらゆる信仰を失ってしまった、ひとりの人間を私は知っています」と。
 別のあるときに、アンドレア修道士が彼に語った、「あなたは神がある幻のなかであなたから信仰を取りあげてしまわれた、と言っておられるが、もしよろしければ、あなたには希望があるのかどうか、私に言っていただきたい。」彼は答えた、「信仰のないものがどうして希望をもったりなどできましょう?」アンドレア修道士は彼に言った、「あなたは永遠の生命をあなたが得られるだろうという希望をおもちではないのですかな?」彼は答えた「あなたは神が、もしそれが神のみ心であれば、永遠の生命の印をお与えになることができるということを信じてはおられないのかな?」
マルティン・ブーバー/田口義弘・訳『忘我の告白』より「アッシージのエギディウス」)

「不合理ゆえに我信ず」を裏返しにした論理構造。



6時45分起床。8時より12時間の奴隷労働。(…)さんから五千円の返金。パチンコは結局敗北に終わったらしい。アカシックレコードチャネリングしてグッドラックを引き寄せる企みは失敗におわったということだ。土日祝と出勤日なのでGWは暦どおりにいくと27〜29日と三連勤したのち三日休みをはさんで3〜6日と四連勤というとんでもないハードスケジュールでこれほんと耐えることができるんだろうかと心配になるというか今日も(…)さんから早いところ(…)さんにたのんでシフトを代わってもらうことだ、おまえがそんなスケジュールになど耐えられるわけがないのだから、どうせまた壊れることになるのはわかりきっているのだ、だからきちんと(…)さんにたのんで休ませてもらえ、あした朝いちで(…)さんに電話するのだ、いいな?と発破をかけられた。(…)さん(…)さん(…)さんからも同様の進言を受けたというか、このひとたちにいたっては二ヶ月くらい前からたびたび、(…)くんGWだいじょうぶか?耐えられるか?またイーッ!てならへんか?キレへんか?(…)さんにたのんで代わってもらいな、などと子をあやすふた親のごとく声をかけていただいて、クソ世間様からしばしばバッシングされがちなじぶんと労働とのむずかしくこじれてしまった関係を気づけばこうまで無条件に受け入れてくれているこの職場この同僚の寛容さにちょっと感動をおぼえる。おまえがここを辞めると言い出したときはどうしたものかと思った、あんなにも思いつめた真顔で金はいらない時間が欲しいと目の前でいわれてみろ、もうなんもいえないぞ、ほんきで途方に暮れる、と(…)さんにいまさらながら当時のことを蒸し返されたりもした。貯金がなくなるまでは働くつもりなどないと語るこちらの言葉を受けて、ああこいつ本気だ、もう死ぬ気なんだ、とおもったのだという。
仕事を終えての帰路、雨のなかを新風館まで足を伸ばす。ヴィレッジ・ヴァンガードで(…)さんの誕生日プレゼント用にバンクシーの作品集でも買うつもりだったのだが、あいにく見つからず。店員さんにたのんでみても置いていないという。しかたがないので他になにかそれらしいものはないかと店内を物色。エッシャーの作品集とか横尾忠則のY字路写真集とかニューヨークのグラフティコレクションとかこのあたりならけっこう(…)さん好みなんではないかと思ったのだけれど画集のたぐいはかさばる。邪魔になるかもしれない。などと考えていたところで、世界中に存在する煙草の巻き紙をあつめた作品集みたいなのが見つかったので、これしかないだろうと即決した。
帰宅して熱い湯を浴びて飯も食わずに寝た。