20130623

22(土)
6時半起床。8時より12時間の奴隷労働。18万だかの自転車を購入した(…)さんが自転車の先輩にあたる(…)さんとふたりでサイクリングに出かけているという話を朝から聞いて笑う。そして昼下がり、当のふたりがそろって職場に立ち寄ったので、おニューの自転車をさわらせてもらうなどした。
圧倒的な人手不足のために(…)さんが参戦となったはいいものの、途中で本社からの呼び出しがあり、もどってくるなりテンションだだ下がりで、問うと、異動がうんぬんかんぬん、おれはいま岐路に立たされていると嘆きはじめた。こちらとはしてはむろん(…)さんにそのまま残ってほしいわけだが、そうお願いするのも気が引けるというか、(…)さんにとって好条件なほかの職場があるというならそこに移るのはふつうだろうし、情に訴えかけるようなことをしてそれをひきとめるのもおかしい話ではないかというのがあって、どうこういうこともできない。しばらくテンションだだ下がりで何も手つかずの(…)さんだったが、時間が経つにつれてだんだんと固まるところが固まってきたのか、辞令に逆らうかたちになるとはいえ、本社の人間を説得して、乗りかかった船であることであるしどうにかしてここに居残ることができるように努めてみると、そういってくれたので内心ほっとした。
米を炊いていなかったので帰路弁当屋に立ち寄って余っていた最後のひとつの弁当を購入して帰宅。食べながらネットで調べものなどしているうちに信じ難いほどの睡魔に苛まれてしまい、風呂にも入らず歯も磨かず、ほとんど気絶するように眠りに落ちた。


23(日)
目覚めたら7時45分だったので絶望した。またやっちまった、これで二度目だ、と思いながら(…)さんに電話をかけた。夜中の1時半だったかにやたらと背中がかゆくていちど目が覚めて、前夜眠りについたのがたしか22時半とかそこらだったので、このまま朝までずっと起きて勉強か執筆でもしようかと思ったのだけれど、元々早起きするつもりでめざましを3時半にセットしてあったので、それまではやはりたっぷり睡眠をとることにしようと二度寝し、気づいたら7時45分だったので、まことにもって狐に化かされたかのようである。
一時間遅れの9時より11時間の奴隷労働。夕刻、早上がりした(…)が職場に遊びにきたので、前日明らかになった異動の一件について、(…)さんと三人で話す。今晩またシマドジョウをとりに出かけようという話を(…)さん(…)さんとしていたのだけれど、(…)さんが(…)もいっしょに来ればいいと誘って、で、じっさいにそういう運びになった。(…)とじぶんが話している様子を見て、まわりが少しきょとんとしているようだったので、なんでだろうと思って見回してみると、二人称「あんた」がどうも不自然に聞こえるらしく、これは大学に入学した当初にも周囲から驚かれた、というか若干引かれたアレだったので、われわれの地元では親しい相手にたいして男だろうと女だろうと「あんた」呼ばわりするものなのだと弁明した。そして夜、魚穫りに出かけた帰りの車内でじぶんと(…)が話している様子を横から聞いていた(…)さんにもまた、(…)くんむちゃくちゃ訛ってんなぁ、ちょっとびっくりするわ、といわれた。地元の人間と言葉を交わすとやはり通常比15倍くらいで方言が出る。
20時に仕事を終えてそのまま(…)さん宅に直行した。(…)さんと(…)さん、それに車を出してくれる(…)さんがすでに待機していた。(…)さんは頭にバンダナを巻いていて、あとになって(…)さんとあんなにもクラシカルなオタクファッションを目の当たりにするとは思っていなかったのでびっくりした、と話し合った。(…)さん宅を出てとちゅうで(…)をピックアップし総勢五人、まずは心霊スポットとして有名な広沢池の近所にある田んぼに出かけてドジョウ採集。が、ターゲット少なし。小さなゴリ(京都の方言で小さなハゼのことをよびならわす名称)をいくつかつかまえた時点で早々と場所移動。すでに先日(…)さんがここを訪れておりその際に水田にいるタイプのこのドジョウを大量採集していたので長居する必要はなし、それよりもさっさと鴨川に出かけて(…)さんも(…)さんも欲しがっているシマドジョウをゲットしようという運びになり、それで先日オオサンショウウオと遭遇した例のポイントに出かけたのだけれどさすがに雨後だけあって水かさが増しており、しかし濁り水ではない。というわけで前回すでに目星をつけていたポイントにむかうとさっそくシマドジョウを発見したのでえいやっと網をふるってみたところ、前回はあれほど、箸にも棒にもひっかからないとはまさしくこのことよとばかりに太刀打ちできなかったドジョウがなんと一発で網の中におさまり、ゆえに歓声をあげながら岸辺にもどった。それから(…)さんとじぶんのふたりで何匹かたてつづけにシマドジョウをゲットし、さらにその後場所を変えて、(…)さんが知人から教えてもらったというより上流にある秘密のスポットに出かけて、そこでもまたシマドジョウを大量にゲットした。くるぶしにも満たない浅瀬で、泥や砂の目立つ水底だった。シマドジョウのほかにイモリやザリガニもいた。イモリがいるということは清流の証しである。路駐してある車の見張り番に(…)さんが立ってくれていることもあったので、とるものだけとって、はやばやと車にもどった。それからじぶんのアパートにいったん立ち寄ってもらって荷物だけピックアップし、その際に(…)さんがはじめてじぶんの部屋をのぞいたのだけれど、なんやこれ、いまどきのこんなもんあるんか、ほんまに窓あらへんやないか、みたいな型通りのリアクションで、ところどころ本心から引いているようだったのがすこしおもしろかった。
(…)さん宅にむかう前にコンビニで飲み物と食べ物を購入した。それから(…)さん宅にむかい、(…)さんはそこで例のごとくバイナラし、残った四人で呑んだり喰ったりした。記憶がブランクだらけではっきりとした経緯はわからないのだが、帰り際になって、と、その帰りの契機となったのがたしか(…)さんにたいする電話で、(…)さんの地元の友人であるほうの(…)さん、風俗王になると張りきっていたあの(…)さんがまたODしてしまい大変なことになっている、助けてくれ、と、たしかそういう電話があったので(…)さんがちょっとおいとまさせていただきますとなって、それでそれじゃあわれわれもというアレでじぶんも(…)も帰ることにしたのだったけれど、(…)さんがMKを呼んでくれて、それでたぶんたちあがって家を出る直前、なんでそういうことになったのかまったくもって覚えていないのだけれどいきなり(…)さんに頬を打たれて、その瞬間、完全にスイッチが入ってしまい、怒号とともに(…)さんに殴りかかって取っ組み合いになり、(…)さんと(…)に落ち着け落ち着けとひきとめられたのだけれどそこからしばらくの間ずっともみ合いが続いたようなそうでないような、殴ったり首を絞めたりの騒ぎで、最終的に(…)さんの手によって無理やりタクシーに押し込まれて帰宅したのはいいものの、何がなんだかわからないままとにかく苛立ったり、と同時に、あーこれで化けの皮はがれちまった、職場にいづらくなるなぁと考えて凹んだり、(…)にも(…)さんにも迷惑かけたなぁとかODした(…)さんはだいじょうぶなんだろうかとか足りなくなってる頭でつらつら物思いに耽り、そうこうするうちにもういっそのことこの機会を利用して仕事をやめちまって夏のあいだずっと(…)と遊びほうけることができれば素敵なのになぁと逃避の気分さえきざしはじめ、とにかく寝よう、寝て頭をすっきりさせないかぎりこの状況を打開する手も見えてこん、と思ったので布団に横たわり、気絶するように眠った。