20130730

21(日)〜25(木)
21日の日曜日に夜行バスに乗車して翌日の早朝に新宿に到着してそこから(…)くんの指示にしたがって電車を乗り継いで玉川上水までいって(…)くんと去年のGW以来となる再会を果たして昼には(…)くんも来てたくさんしゃべって、足立区だったか、小規模な名古屋みたいなものとふたりが呼ぶ地区に出かけて適当に古着屋をうろつくなどして帰宅してふたりの用意してくれた鍋を食してわりと早い時間に就寝したその翌朝、14時半に羽田に到着するという(…)のために余裕をもって(…)くん宅を出て慣れない電車を乗り継いで空港に到着したのが14時前だったか、電光掲示板に(…)の便が表示されていないことに気づいてこれはまさかと思いながら受付の女性にフライトナンバーを見せてこの便は本当に羽田に来るのかと問うてみると来るには来るが到着は本日22時半であるというまさかの返答で、率直にいってすごくイラついた。ケアレスミスの多い人間であるとは重々承知していたからこそ事前に念入りにフライトナンバーと到着予定時刻をうかがっていたにもかかわらずこのミスで、どうしたもんかと、片道二時間の道のりをたどりなおしてふたたび(…)くん宅に戻るべきかどうかしばらく思案しながら空港をうろついているうちに、人生ではじめて購入したpasmoを失った。係員の女性に申し出たら一瞬で戻ってきたのでさすがの治安大国ジャパンだと思った。大学の同級生であるところの(…)君(以下(…))と(…)のふたりに連絡をとったところ(…)が仕事を早くきりあげて空港まで来てくれるというのでさすがにそれは申し訳ないと思ったのでこちらからそちらの都合のよい場所にうかがうというとそれじゃあ浜松町でという段取りになったので浜松町まで出て(…)がやってくるまで駅前をぶらついていたのだけれど見るべきものが何もなくて、あまりになさすぎるものだから交番のおまわりさんになにかこのあたりにおもろいもんとかないっすかとたずねるとここオフィス街だからそれがないんですよねみたいな返事があったので笑った。(…)がやはり大学の同級生であるところの(…)に連絡をとってくれたので三人で居酒屋に行って博多料理を食べた。そのあと空港に行った。再会した。ハグした。(…)くんのアパートに戻るには時間が遅すぎたので(…)と(…)がスマートフォンを駆使して調べてくれたホテルで一泊した。浅草に行った。スカイツリーの入り口まで行って展望台には登らなかった。カフェで飯を食った。日本語でpooは何というのかとたずねるとうんこだと応じるとそれからしきりにunkounkoと連呼するようになった。(…)くん宅に戻った。くたくただった。(…)くんの音楽を聴いてリラックスした。一泊した。翌日は夕方まで(…)くん宅に滞在した。それから三人で新宿に出た。沖縄レストランで夕食を食った。(…)くんがバイトの集まりのために去ったあと、ふたりで夜の新宿をぶらついた。『ロスト・イン・トランスレーション』で見た風景だと(…)は言った。夜行バスに乗った。

26(金)
京都駅に早朝到着した。地下鉄で我が家にむかった。電車の中でいくらかいもくさい女子中学生が鼻くそをほじって食べたのを見て(…)は衝撃を受けたようだった。昼過ぎまで畳の上に寝転がって眠った。それから同志社の学生会館にいってシャワーを浴びた。大家さんに(…)を紹介したが、ていよく追い返された。(…)に部屋まで来てもらい三人でコーナンに行った。マットレスをひとつ購入して(…)にトラックを運転してもらった。われわれは荷台の上に寝転がった。雲が鳥のように見えると(…)は言った。それから富士の樹海でキャンプをしようと言い出した。不可能であると反論するとますます燃えるタイプの厄介な性格の持ち主であることを見越し、富士山みたいなツアリスティックな場所にいっても楽しくない、それだったらおれの地元の川辺でキャンプしたほうがぜんぜんよいといったら、見事にひっかかってくれた。マットレスを(…)さん宅まで運んだのち部屋にもどって三人でくっちゃべった。なか卯にいった。コンビニでアイスを買った。(…)が去ったのちふたりで(…)さん宅にいった。(…)さんに(…)を紹介した。(…)さんは英語がペラペラだった。そして(…)のために彼女の私室のシャワーを貸してくれた。われわれはうまく眠れなかった。何度も部屋の外に出ては巻きたばこをシェアし、小声で語り合った。翌朝は仕事が控えていた。早く眠らなければならなかった。だが眠れなかった。あなたにまだ言っていないことがあると(…)は言った。言えよと応じると、それについてどう思うか正直に答えてくれるなら言うわというので、約束すると答えた。ロンドンに彼氏がいるのと言った。それから彼氏との関係の難しさについて滔々と語った。あなたはどうして特定のガールフレンドをつくらないのとたずねられたので、家庭を持つ気のまったくない人間が遊びではなく真剣に恋愛することにまつわる後ろめたさについて語った。それからセックスについていくつかの話が交わされた。あなたが好きよと彼女は唐突に言った。本当に愛しているのと言った。われわれはふたたびおもてに出た。それからお互いにさまざまな感情を打ち明け合った。抱き合って、それから手をつないで眠った。

27(土)
たった一時間の睡眠ののち職場にむかった。仕事を終えて帰宅すると(…)は眠っていた。あなたが帰ってくるまで起きているつもりだったのだけれどと彼女は言った。それから彼女のお手製のヨーグルトとフルーツのデザートを食べた。ふたたび(…)さん宅で手をつないで眠った。たっぷりと昼寝をした(…)はなかなか寝つけなかったようだった。

28(日)
翌朝はまた仕事だった。仕事に出かけるまえに大家さんに(…)がシャワーを使用していいかどうかもういちどダメもとで当たってみた。するとたやすく了承を得ることができた。(…)のことを従兄弟の嫁の妹であると紹介したその甲斐あってのものらしかった(やはり最初からこの作戦で挑めばよかったのだ)。見事な手のひら返しだった。仕事から帰宅すると(…)がパンプキンスープを用意してくれていた。食べた。シャワーを浴びた。洗濯物を干す際に彼女の下着に手をつけるのは悪いと思いじぶんでやってくれとお願いした。その頼み方がどうやらまずい英語らしかった。空気が一変した。(…)は見るからに不機嫌になった。(…)さん宅に到着してから口論がはじまった。かなり激しいものだった。もはや一秒も顔を見たくなかった。(…)を(…)さん宅に残してアパートに戻った。頭を冷やした。雨がふりはじめていたので口論の発端となった洗濯物を室内にとりこんだ。それから(…)さん宅にもどった。

29(月)
翌朝、自室に戻ってから前夜の出来事について詫びた。放射能による被害を防ぐために必要なハーブとスパイスと漢方のリストを渡された。購入が困難なものばかりだった。それでまた揉めた。インターネットでいくつかの商品を申し込んだ。それからいくつかの薬局をめぐった。漢方の専門店は閉まっていた。小雨だった。北野天満宮平野神社に行った。なにもかもがうまくいかない空気だった。さらさ西陣でチャイティーとケーキを注文した。盛り返した。スーパーで買い物をしたとき(…)が大根を用いた古典的な下ネタを人目をはばからず実行したのでクソ笑った。帰宅してからふたりで天ぷらを作って食べた。酩酊した。(…)さん宅にはいかなかった。自室で眠った。夜中に神社に出かけようという(…)の提案をかたくなに拒んで寝た。

30(火)
けだるい朝だった。カメラが壊れたと起き抜けに(…)は言った。ニコンのウェブサイトで調べてみると修理費がかなりかさむようだった。(…)は修理をあきらめた。最悪の空気だった。京都は想像していた町とは違った、退屈だという(…)にもう一度タイにむかうかマレーシアに行ったほうがいいんでないかと提案した。じっさいこれ以上この女と一緒にいるのは苦痛でしかないと思った。こちらもこちらで限界にきていたのだった。航空券の支払いはこちらで持つから来週の頭にでも他のアジア諸国へいけばいいんでないかとうながした。(…)もそれで了承した。エアアジアのウェブページをブックマークしたのちおもてに出た。画材が欲しいという彼女のために四条に出かけた。ロフトと画材屋で必要物資を買い込んだ。そのあと寺町を散策した。木屋町の居酒屋で飯を食った。コンビニでろうそくを購入し、帰宅してから部屋で火を灯した。(…)が購入したてのパステルで似顔絵を描いてくれた。(…)さん宅にはまた行かなかった。他国にむかうという話はおのずと立ち消えになったようだった。