20130915

きのうづけのブログを書くために5時に起きた。外は大雨。ひとりきりの早朝のすがすがしさ、朝おきて最初にすることが書くことである歓び、すべてなつかしい!
8時より12時間の奴隷労働。朝一で(…)さんが(…)くんにキレ気味の説教。仕事に来るなり机の上に顔を伏せて居眠りはないだろうという至極まっとうな正論。午前中はさすがにすこし凹んでいるようにみえたけれども、客が忘れていった最新号のジャンプがあったのでぺらぺらめくっているときに(…)さんジャンプとか読むんですかと食いついてきたので、小学校低学年から高校卒業するまで一週も欠かさず読んどったよ、ワンピースとかナルトとかブリーチとかまだ連載しとるんやねと、気持ちをほぐすべく応じた。
きのう(…)さんに教えてもらった引っ越し先候補の団地について、(…)さん(…)さんより色々とおそろしげな噂話を聞かされた。散歩をしているときに何かを踏んだ気がして視線を足下にむけると銃弾があある、そんな場所だと(…)さんはいった。ヤクザをしていたときに黒いつながり関係でそちら方面の政治力についていろいろと知る機会があったという(…)さんの具体的なエピソードもいろいろと面白かったのだが(汚物掃除のアルバイト、保育園の待機順)、あまり詳しく書くのもためらわれるようなアレであるのでキーワードだけ記して読み返したときに思い返すことのできるようにしておく。記憶起爆スイッチ。
夕方にはきのうに引き続きクソ真面目な話し合いがおこなわれた。議題は経営の悪化について、仕事のたるみについて、(…)さんの処遇について、などなど。(…)さんのがんばりについて語る(…)さんがなぜか涙を流すという珍場面にすこし心を打たれた。
雨降りの帰路、くだんのカフェの前をとおりがかると、こちらの予想どおり、店内に居座る(…)の姿が見えた。なにもかもが想定内だ。とはいえ、台風の中で立ち往生しているわけではないようだったので、ひと安心。
帰宅してシャワーを浴び、実家から送られてきた冷凍食品をかっ喰らっていると、べろんべろんに酔っぱらった(…)さんから電話があり、まあ今日の話し合いの感じからするとかかってくるだろうなとは思っていたのだけれど、おれはいま仕事にいくのが楽しくてたまらない、けれどもいい加減尻に火がついてきたと、昨日の(…)さんに続いて転職をおおいににおわせる切り出しがまずあり、そのとき最初に頭をよぎったのは、(…)さんも(…)さんも、そうしてあるいは(…)さんもじぶんも去った、そんな職場でひとり働く(…)さんの姿だった。それから(…)さんが以前より気になっている子鹿みたいにキュートな(…)さんという同僚アルバイト女性について重い口を開いたかと思うやいなや、その思いをとうとうと語りはじめ、曰く、これは恋ではなく親心である、らしい。子鹿の(…)さんについては貯金を親に食いつぶされているせいで学費が払えず休学みたいな噂話があり、(…)さんはその真相がたしかめたくてメールでやりとりするなどしていたのだけれど結局聞けずじまいで、それで今日、同じ芸大生で同世代であるためなのかなんなのか子鹿の(…)さんと職場ではもっとも親しくしているらしい(…)さん(自転車をくれた女性)に、(…)さんのことではないのだけれど少し聞きたいことがあるから仕事が終わったらこちらに連絡をくれないかといって電話番号を書き記した紙片を手渡したというのだけれどいまだに連絡がないとかなんとか、もしかしてあの女なにか勘違いしているんじゃないかみたいなアレで(…)さんは若干いらだっているふうだったので、いやいやそもそも(…)さんまだ勤務中っすよとなだめるなどしたのだけれど、親心とかなんとかいうけれども要するに結局のところ(…)さんは子鹿の(…)さんにべた惚れで、それはかわいらしいルックスや小動物めいたしずかな雰囲気がど真ん中直球だったのに加えて、つねづね女の子を守ってやりたいという庇護欲を持て余していた(…)さんの嗜好にぴったりあてはまるからなんだろうけれども、仮に例のうわさ話が本当だったとしてもおれに何か援助できるわけじゃあない、それはわかっている、おれはただ例の話が真実なのか否か知りたいだけなのだと、べろんべろんに酔っぱらっているせいでおなじところを行ったり来たりのながったるくまどろっこしくそしてときに笑える通話であったけれども要約するとそういうアレで、とにかくやな、とにかく(…)くん、これからおれがとる行動、それはぜんぶや、ぜんぶおれの親心や、それをな、おれは(…)くんだけにはわかっといてほしい、それでなにかあったときにはな、あれはすべて親心なんやと、みんなの誤解を解いてほしいと、なんだか妙に意味深な言葉だけを残して通話は終了した。なんとなく、(…)さんはなんらかのやばい手段で金を稼いでそれを子鹿の(…)さんにくれてやろうとしているんじゃないかと思った。