20230705

 7時過ぎにドリルの騒音で目が覚めた。毎度毎度、長期休暇入りしてほどなく寮の工事だの点検だのが入るのはわかる、それは仕方ないことであると理解している、しかしなぜドリルで床をハツるような工事を朝の7時から行うのか? もうちょっと遅くからやるという気遣いはないのか? 午後からやれとはいわない、しかしせめて10時開始にしてくれないものだろうか? 人情というものがないのだろうか? マジで起き抜けからあたまが狂いそうになる。
 9時からスピーチの練習。夏季特訓の三日目。午前中は(…)さんと(…)くんのふたりのみ。いつもの型を用いて「読書について」および「環境保護」で即興スピーチの練習を二本おこなったほかはずっと雑談していたが、これを書いている6日21時41分現在、内容はもう忘れてしまった。メモも残っていない。
 午前の練習を終えた11時半ぴったりに汗だくの(…)くんが教室にやってきた。寮に住めなくなったのでホテルに移動することになったという連絡を前日に受けていたわけだが、あらためて詳細をたずねてみたところ、夏休み中に寮に残りたい場合は一室にふたり以上の人間が滞在する必要がある(そうでないと部屋の電源を落とされるらしい)、しかし彼の部屋のルームメイトはすでに全員故郷に帰省している、そういう学生は夏休みのみ開放される別の寮の一室があてがわれ、そこで他学部のおなじようなはぐれものと休みのあいだだけ同室になるという措置がとられるらしいのだが、あてがわれたその部屋もやはり彼ひとりきりだった、しかるがゆえに電源を落とされた、だからやむをえず大学の外のホテルで暮らすことになったという。大学はバカだ、ふざけている、納得ができない、と(…)くんは顔をしかめていった。ホテルは一泊100元ちょっと。ダブルベットでキッチンもついているので快適は快適だという。そういうわけで大学の対応に愚痴りつつも、あとは女の子さえいればいいのにと調子のいいことを(…)くんは口にした。
 きのうと同様、(…)くんとふたり教室に残り、外卖で猪脚饭を注文した。到着したものを引き取りにいくついでにCoCo都可でアイスコーヒーを購入。教室にもどってメシを食ったあと、椅子を一列にならべてその上に横になった。すぐに眠りに落ちたが、浅かったからだろう、それにあおむけになっていたからというアレもあるのだろうが、何度かじぶんのいびきで目が覚めた。(…)くんも机に突っ伏して寝ていた。
 14時半から17時まで午後の部。「中国文化」「競争社会(内卷)」「少子化」の三本をやる。前半に引き続き、やや雑談多め。(…)くんが(…)さんに昨日彼女の元カレを后街で見かけたといってからかうので、きみはきみでいま商務英語の女の子が好きだもんなと横槍を入れてやると、先生! それは秘密! と(…)くんはいった。(…)くんは高校一年生のときからずっと付き合っている彼女がいる。卒業したら結婚するのかとたずねると、まず仕事を見つけなければならないという返事。ふだんケンカとかしないのという質問には、大学に入学後は環境が変わったこともあってちょくちょくケンカもしたが、いまはわりと安定しているとのこと。彼女はよその大学で経済を専攻している。
 (…)さんは元カレである(…)くんに浮気されたことがあるといった。しかし肉体的なものではなく精神的なものだという。ネットゲームで知り合った女の子とかなり親しくなっていたというので、似たような話を以前もどこかで聞いたことがあるなと思った。若いうちは背が高い男の子がいいとかかっこいい男の子がいいとか、かわいい女の子がいいとかおっぱいが大きな女の子がいいとかいうけど、重要なのは中国語でいう三观というやつだよ、年をとるときっとどんどんそう感じるようになるよというと、三人ともうちの学生としてはめずらしくそこそこ恋愛経験がある子たちだからだろう、うんうんとうなずいてみせた。
 17時になったところで練習終了。老校区に向かう(…)くんと別れ、(…)くんと(…)さんとそろって地下道を抜ける。(…)くんは(…)さんを夕飯に誘ったが、彼女は外卖ですませるという返事。こちらもたいして腹が減っていなかったので、今日は外食せずに寮にもどることに。(…)くん自身、これから寮に置いてある荷物をホテルに運ぶ必要があるという。彼の寮の近くにある売店でコーヒー味の棒アイスを買った。
 帰宅。米を炊き、豚肉と野菜をタジン鍋にドーンしてレンジでチーンする。シャワーを浴び、ストレッチをし、コーヒーを飲みながらきのうづけの記事の続きを書いて投稿する。それから2022年7月5日づけの記事を読み返した。(…)さんと(…)さんとこちらの三人でスピーチ練習をしている日であるが、雑談中、「教員の話にもなる。(…)に(…)先生という女性教諭がいるらしい。日本語も上手で、若くてきれいな先生だというので、え? マジで? 全然知らないんだけど! となった。」とあって、あ! このときに(…)先生という名前を聞いていたのか! とおどろいた。
 2013年7月5日づけの記事も読み返し、「×××たちが塩の柱になるとき」に再掲する。すると時刻は23時だった。明日のスピーチ練習用にあらたな型を作成して印刷したところで、歯磨きしながらジャンプ+の更新をチェックし、ベッドに移動してほどなく就寝。