20230711

 暑さのせいだけではなかった、めずらしいことに朝から蚊に喰われたそのかゆみもあって9時半に目が覚めたのだった、就寝前にいつも蚊をぶっ殺すあのスプレーをシュッとひと吹きするのが習慣になっているので午前中に蚊に喰われて目が覚めることなんて滅多にないのだが今日がその滅多だった、だからといってすぐに寝床から抜け出せるかといえばそう単純な話でもない、いやむしろ単純な話かもしれない、単純にまだまだ眠かったので起きる気になれず寝床でぐずぐずし続けたのかもしれない、結局二度寝はならず10時をいくらかまわったところで活動開始となった。
 歯磨きをしてトーストを食してコーヒーを淹れてから「実弾(仮)」第四稿にとりかかった、12時から15時前までカタカタやって今日はシーン34を片付けてシーン35の途中まで進めた、シーン35とシーン36は孝奈とまおまおがラブホで過ごす中盤のシーンの山場なのでなるべく丁寧に書きたい、ここを乗り越えたところからはっきり後半というイメージをこちらは抱いている、『青の稲妻』(ジャ・ジャンクー)でもシャオジィとチャチャオがホテルで過ごしたシーンを境目にしてそれまで半袖だったシャオジィが長袖を着るようになる、つまりそこでは時がわかりやすいかたちで経過している、だから「実弾(仮)」もシーン36とシーン37のあいだには断絶を設けたい、そこでなにかが終わったなにかが切り替わったことをわかるようにしたいというかそこまで明確なしるしをわざわざ挿入したいとまでは思わないが少なくとも書き手であるこちらの認識としては切り替えたい。プラス6枚で合計659/1035枚。
 メシをこしらえて食したあとはひさしぶりにスタバでも行くかと身支度を整えて香水までつけたのだったが直前になって面倒臭くなったというか今日はせっかくやや寝不足気味であるわけだしスタバなど出かけず部屋でおとなしく過ごしそしていつもよりはやく寝床につくべきなんではないだろうか、そうすれば14日の早起きも無理なくはたすことができるんではないかというあたまが働いたのだったがしかしせっかく着替えたものであるし出かけるだけは出かけたい、そういうわけで第五食堂の近くにある文具店に行ってちょうど切れたばかりのゴミ袋を買った、さらに瑞幸咖啡でココナッツミルク入りのアイスコーヒーを注文して打包したのであるが瑞幸咖啡の店内にはすでに19時であったにもかかわらず先客の学生が6人もいて、そんなににぎわうもんなんだと少々おどろいたのだったしくりかえしをおそれずに書くが、というかくりかえしをおそれてなんぞいたら日記などそもそも書けない、15年以上こんなふうにカタカタし続けるのであればくりかえしてこそみたいなひらきなおりが必要だといってもいいのかもしれないがそんなことはどうでもいい、くりかえしをおそれずに書こうとしたのは去年の夏休みはこの瑞幸咖啡は営業していなかったということだ。
 帰宅してシャワーを浴びてストレッチをしてそれからモーメンツをのぞくと二年生の(…)さんがスーツケースと駅の写真を投稿しており仲良したちから一路平安とコメントを寄せられていてそうか彼女も出国なのか、たぶん今日は(…)で一泊して明日出国という流れであるのだろうと思ってがんばってねとこちらもコメントした。
 それからアイスコーヒー片手にきのうづけの記事の続きを書いて投稿し、そのままウェブ各所を巡回し2022年7月11日づけの記事を読み返し2013年7月11日づけの記事を読み返して「×××たちが塩の柱になるとき」に投稿したのだが、2013年7月11日づけの記事には大学時代の同級生である(…)から(…)と大阪に来ることがあればじぶんの部屋をホテル代わりに使ってくれてもいいと連絡があったと記されていてこの申し出はのちほど同居人の反対にあってダメになってしまったすみませんというかたちで撤回されるのであるが前日には(…)さんからはじめてコンタクトがあった、さらにその数日前だったかどれくらい前であったか忘れたが読者を名乗る人物からあちこち旅行するつもりであればCouch Surfingがおすすめですよというメールももらっていてそれでふと思った、「きのう生まれたわけじゃない」ではわりとこんなふうにたびたび知らないひとからメールが届いたりコメントが届いたりしたのだったしそれでいえば(…)さんだけではなく(…)くんとも(…)さんともあのブログ経由で知り合ったわけでそういういっさいがっさいがなつかしくなったその弾みを受けてというべきだろうか、ひさしぶりにメールボックスをチェックしたその流れでAmazonだのなんだのから大量に届いている不要なメールをまとめて削除しながらメールボックスを十年分ほど掘っていくことにした、掘っていくといってもすべてを読み返すわけではなくただ差出人の名前をチェックしていくだけにすぎないのだがそんなふうに見ていくと最近やりとりしたのは(…)さんと(…)くんが大半である、しかしさらに時代をさかのぼっていくと(…)くんや(…)さんとのやりとりのほうがむしろ多くなっていってそのなかにはCouch Surfingを教えてくれた方であったり『ブレス・オブ・ファイア2』のラスボスであるデスエバンが主人公たちのことをニカノルと呼んだあとニカノルとは死すべきものという意味だと告げるそのニカノルとはもしかしてガルシア=マルケスの『族長の秋』に由来しているのではないかと書きつけた記事に対して『ブレス・オブ・ファイア2』のエンディングのスタッフロールではスペシャルサンクスとしてガルシア=マルケスの名前があげられていたというクソニッチな情報をくれた方であったりのメッセージが残っていてなつかしい、しかしニカノルについて書いた記事はこちらの記憶が正しければすでに「きのう生まれたわけじゃない」を畳んだあとだ、本名を堂々と書き記して写真すらたびたびのせており周囲の人物すら一部は本名そのままそうでないひとらにしてもイニシャルトークで毎日書きつけていたそのいとなみはボチボチまずいかもしれないということで一度完全にふりだしから出直すことに決めて「信じる人は魔法使のさびしい目つき」をBloggerで立ち上げたあとのことだったと思うのだがいまおもえばあれはSNS前夜だった、当時すでにブログで文章を書いていた人間の大半がTwitterをやっていたがそれでもまだTwitterとブログの二刀流が大半だったのではないか、しかし時代の推移はその時点ですでにけっこうな度合いで短文とつながり重視になりつつあってその変化に呼応するかたちで当時すでにそう呼称されていたかどうかはよくおぼえていないが炎上があった、当時のこちらの生活はまあまあアレであったしもっというならばますますアレにかたむきつつあったからここらでいったんリセットしてまた辺境でやりなおしたほうがいいと考えたのだった、「信じる人は魔法使のさびしい目つき」はたしか一年ちょっとで畳んだ、そしてそのあとは七年以上にわたってすでにコンタクトをとりあっていた数名の人間のみに門戸をひらいた非公開ブログでカタカタやることになったのだった、そしてその七年以上の蟄居からふたたび外に出たのが去年のことだ。メールボックスではたぶん1000通以上のメールを削除した、友人知人あるいは読者を名乗るひとらとのやりとりのみ残してずいぶんすっきりした。

 今日づけの記事もここまで書くと時刻は22時半で今日もまた懸垂をしたのだが実家に滞在中は筋トレをどうしよう? また部屋にあるたんすのてっぺんをつかんでなんちゃって懸垂をすればいいだろうか? とにかく最低でも懸垂だけは続けるようにしたい、あとはどうでもいい、別に見栄えのよろしい身体を作りたいという目標があるわけでもなく重要なのはただ継続的に執筆することのできる身体の維持であるのだしその身体を維持するためにもっとも効果的なのが懸垂であることはわかりきっているのだからとにかくその懸垂を続ける。プロテインを飲んでジャンプ+の更新をチェックして歯磨きをすませて寝床に移動後ひとときだらだらして就寝。