20230821

 夢をたくさん見た。詳しくはよくおぼえていないが、偽物の母親をやっつけるものがあった。夢のなかでは偽物と認識していないのだが、整形でもしたのかというくらい顔の印象が違う。その母のふるまいに不信感か嫌悪感を抱き、なにか攻撃するというもの。
 もうひとつはオタクと揉めるもの。見慣れない一室でこちらは留守番をしているのだが、そこにこちらの身内(部屋の持ち主)の知り合いだという高校生くらいの男子四人か五人がやってくる。全員いわゆるオタクで、遊戯王かなにかのトレーディングカードゲームを遊ぶ場所としてその一室を利用しているらしいのだが、その日は部屋のスペースを貸すことができないと聞いているこちらがその旨をやんわり告げると、そのなかのひとりが、現実にもこういうタイプのバカは存在するしそのたびにはよ死ねと思うわけだが、こちらの事務的な通告を勝手に敵意の表明と取り違え、いきなり棘のある口調で、じぶんたちはいつもここで許可をもらって遊ばせてもらっているみたいな主張をして、いやだからそんなことはわかっているのだが今日はその許可がおりないと聞いているのだというこちらの説明も受け付けず、やはりやたらとイキッた口調で(しかしです・ます体で)、友人らの手前ということもあって張り切って強がってみせる。で、きみはもうええわ、黙っとき、話ンならん、と告げてから、ほかの面々に事情を説明したのだった。

 それらとは別にもうひとつ、鮮明な印象を残す夢を見た。(…)と旅行している夢だった。エメラルドグリーンのとてもきれいな川をいっしょに泳いでいた。見知らぬ都市のなかを通る広い掘割のような流れだったのだが、水質はとてもきれいだった。(…)との関係は良好で、ケンカをしているようすもない。ふたりで泳ぎながら、10年前とは違っていまはスマホがあるんだと口にしては流れの中からの景色を写真に撮った。しばらく下っていくうちに、(…)は水上バイクかなにかに乗って、先に去っていった。陸にあがったあと、そのあたりにいるだろうと思ってぶらぶら街中を歩くうちに夜になった。匿名的な通行人ふたりから声をかけられた。どちらも大学生くらいの男だったと思う。男が手渡してみせる通話中のスマホに耳をあてると、迷子になった外国人がここにいると警察がいう。こちらがスマホからWhatsAppをアンインストールしてしまったせいで連絡がとれなくなってしまったのかと思う。

 9時過ぎ起床。クソ眠いが、明日の出発にそなえて早起き。階下へ移動。朝食は食パン。きのうづけの記事の続きを書いて投稿し、ウェブ各所を巡回し、2022年8月21日づけの記事の読み返し。
 昼飯は弟のこしらえたつけめん。食後、間借りの一室にあがってあらためて荷造り。重量制限ぎりぎりになったので、父から譲ってもらったレザーダウンは置いておくことに。こいつ一着だけで相当重い。KindleiPadとワイヤレスイヤホンをまとめて充電する。どれもこれもこの一ヶ月間ほとんど使わなかった。
 手元にある三好銀の著作をまとめて再読する。『海辺へ行く道 夏』と『海辺へ行く道 冬』と『海辺へ行く道 そしてまた、夏』と『いるのにいない日曜日』と『もう体脂肪率なんて知らない』(『私の好きな週末』は電子書籍で持っているが、今回は再読しなかった)。どれもこれも本当にすばらしい。特に「海辺へ行く道」シリーズは読んでいて何度もため息が漏れる。現実にはありえない不思議(「シュール」)とありえるが詳細の伏せられている不思議(「謎」)、そのハイブリッドの質感。全体的にふんわりしてほのぼのした雰囲気であるにもかかわらず、そうした「謎」の核心をなすのがたびたび犯罪(者)まわりであることの落差(ヤクザ、詐欺師、逃亡者、年金不正受給者、興信所……)。
 夕飯はすき焼き。食後からだったか食前からだったがもう忘れてしまったが、とんでもない下痢ラ豪雨に見舞われた。この夜だけで五回か六回はトイレに駆け込んだと思う。ひさびさに肛門に激しい痛みを感じるほどだった。昨日今日と二日連続で脂身の多い牛肉料理が続いたからなのかもしれないが、いずれにせよ、よりによって出発前夜にどうしてこんなひどい下痢にという感じでテンションが大いに下がった。翌日に備えてかなりはやい段階で寝床にもぐりこみ、就寝にも成功したのだが、腹痛によって目が覚めてあわててトイレに駆け込むといったありさまで、これさすがにやばいんじゃないのかと思って整腸剤を飲んでおくことにしたのだが、あいにく薬箱のなかにブツは見つからず。母を起こして薬はないかとたずねたが、ないというので、明日マジでだいじょうぶかなと不安になりながら寝床にもどったところ、弟が24時間営業のドラッグストアまで買い出しに出かけてくれることになった。それで(下痢止めではない)整腸剤とポカリをお願いしたのがたしか1時前ではなかったか? 弟が買ってきてくれたものを服用して就寝。これを書いている現在、8月23日20時56分(北京時刻)なので、ほかのことはよく覚えとりません!
 と書いたが、スマホに少しだけメモが残っていた、新二年生の(…)くんと就寝前に少々やりとりしたのだった。テーマスピーチの原稿を書いて(…)先生に連絡したのに一週間ほど返事がないという話であったり、27日にいっしょに晩ご飯を食べましょうという話であったり。しかしまああの激しい下痢の記憶の前にはすべてがかすんでみえるぜ! 豪雨だけにな! うるせえバカ死ね!