20140110

9日・10日
10時半起床。ストレッチ。腕立て伏せをした翌日はやはりいくらか腰が悪くなる。なるべく負担のかからないフォームを意識してはいるつもりなんだけれど。トーストとバナナとミカンの朝食をとったのちコーヒーをがぶ飲みしながら昨夜やりそこねたiTunesの設定にとりかかった。いろいろ試してはみたのだけれどけっきょく新規のiTunesライブラリをたちあげてそのフォルダを外付けHDDに移動したうえで121GB分のデータをインポートするというのが(このデータのインポートは数時間に及ぶわけだが)いちばん手っ取り早いというかそれしか解決方法が見当たらなかったのでそうした。外付けHDDがカリカカリカリ音をたててがんばっているのを横目に(…)さんにメールの返信をして昨日づけのブログの続きを書いてアップした。すべて終えると13時をまわっていた。
作業の途中で警官がやってきた。定例の巡回らしい。あのー、ここって、下宿……ですよね? みたいなとても素直な質問があったので、ぜんぶで7部屋あってここは3号室で2号室と7号室は入居者がいないとひとつひとつ指をさしながら教えてやった。それから名前と実家の所在地と電話番号をたずねられたので答えた。いぜんにも応じた気がすると告げると、あーでもこちらの部屋、中国人の方が住んでるってことになってるんですけどと手元の記録帳をめくりながらいうので、それは別の部屋の住人だと思う、去年までたしかに1号室と6号室に中国の方がいた、じぶんの部屋の以前の住人は日本人だったと聞いていると告げた。去り際、同志社のキャンパス移動があっていらい管轄下で自転車の盗難が多発しているので注意してくださいとあったので、わざわざありがとうございますおつかれさまですと受けた。
やしきたかじんの訃報に接してゆらぐところのない心境を見るに、やはりじぶんは関西人ではないのだなと思った。
トーストを追加して一枚食したのち「偶景」の選別作業にとりかかった。必要ないと思われる断片をザクザク削除していくつもりだったが、思っていたよりもしっかりしていた。ただ文体がちょっと気にくわない。すべて1から書き直したいという欲求を覚えもするが、それをするくらいだったら完全にあたらしい小説を書きはじめるほうがずっといい。文章だけ頭からすべて彫刻しなおすかとも思ったが、「邪道」の二の舞になってしまう気がする。つまり初稿の脱稿にすらとどかぬうちに推敲の無間地獄にとりこまれじきに倦み疲れて死ぬ。
でも直したい。
iTunesの移行が無事に終了したのだが、ファイル数とファイルサイズを見比べてみるに何曲が漏れがあるらしかった。こういうの気になるといえばけっこう気になるのだけれど、めんどうくさいのでもういいやと強気に割りきった。「偶景」の400字詰め換算枚数をチェックしようと思ったところでオープンオフィスをインストールしなければということを思い出し、きのう兄との電話のなかで教えてもらったオープンオフィスから派生したとかいうLibreというブツをインストールした。日本語の設定をしなおし原稿用紙フォーマットを作成してさて換算してみると219枚で、もともと230枚だったのだからやはりそれほど削除したというわけでもなかった。
iTunesとLibreという執筆に欠かせぬ二大要素がようやく整った。今度こそPCまわりのセッティングは完了したといえるんでないか。
17時をまわっていた。おもてにでるとおそろしい寒気だった。とても買い物に出かける気になどなれないしジョギングをする気にもなれない。なにより慣れないPCまわりのセッティングに疲れてしまったのか眠気がひどかったのでこれはさっさと仮眠をとるにかぎると思い、ひとまず昨日とまったくおなじ献立の夕食をかっ喰らい、ウェブ巡回したのち、床についた。19時半で、その20分後には起床するつもりだったが、しくじった。めざましを止め、二度寝、三度寝とくりかえした。眠りが深くなりすぎないよう途中で電灯をともすなどの工夫さえしたのであったが、無駄だった。眠りはたしかに浅くなったらしかったが、ただ夢をたくさん見ただけだった。いずれの夢もそろそろ起きなければならないという強迫がモチーフになっていた。寝床をぬけだしてトーストとコーヒーの朝食をとりながらうつろな目でブラウザをながめて朝のニュースをチェックする夢さえ見た。
めざめると2時前だった。ゴミ出しをするためにおもてにでると雪が降っていた。雪が無音で降っているさまを夜に見るといつもシェンムーとそのBGMを思い出す。当時は気づかなかったが、あのゲームのなかで流れているBGMの大半はミニマルであった。
これを書いているいまじぶんの陰になったキーボードが自動的に発光しはじめたのでMacBookAirすごいとなった。
トーストとコーヒーの朝食というべきか間食というべきかそれはこの後の展開次第ということになるのだろうけれどそれを食べた。そして風呂に入った。月曜日と木曜日は大家さんが浴槽の湯を張りかえてくれる曜日なので濁っていない湯を追い炊きしてゆっくりつからせてもらうことにしたのだったが、風呂場から自室までわずか十数秒の道のりを移動するあいだに骨の芯まで湯冷めした。ストレッチをしたあと9日が父の誕生日であったことを思い出したのでせめてメールでも入れておくかと思って送信したのだけれどアドレスが変わっていたらしく届かなかった。一昨年の夏にネットで無料配布されていたミックスCDをCD-Rに焼いてプレゼントして以来わりと音楽にたいして父がいける口のもちぬしだということが判明していたので適当な音源の詰め合わせでもプレゼントしようと思ったのだけれどMacBookAirにはCDドライブがついていないときのう兄から指摘されたばかりだったことを思い出し、一気に気持ちが萎えた。だがいずれにせよ図書館で借りたCDをがしがしインポートするのが日常であるのだしこれは必要だなという思いからさっそく購入することにして多少は高くてもまあ安全だろうし純正品を購入しようというつもりだったのだけれどレビューとか斜め読みしているとどうも値段とは別のところで評判がよろしくない。ゆえに代用品をざっとチェックしたあげく、「カクうす」とかいう避妊具のような名前の外付けドライブをポチった。そして父親への誕生日プレゼントとしてはなんかちょっと高級そうな京都産のおかき3000円分をポチった。すべて、よし!
(…)さんにメールの返信をしたあとダンベルを使って筋トレした。それからだらだらとネットで調べものをしていたら7時近くになっていたのであわてて「偶景」にとりかかった。素描だけのものをきちんとしたかたちに起こし、いらない断章を引きつづき削除した。結果マイナス3枚で計216枚。作業の途中から妙な倦怠感と胸の悪さとかすかな眠気があった。ごまかすために途中でヒゲを剃るなどした。11時前にいちど仮眠をとったほうがいいかもしれないと判断して寝床に着いた。13時まで1時間半ねむった。サッカー日本代表として豪雪のフィールドのなかでプレイしている夢を見た。シベリアが舞台らしかった。豪雪の印象は前夜に読んだアメリカに記録的な大寒波が襲来しているというニュースに由来するものだと思う。中村俊輔フリーキックにあわせてゴール前に走り込んでいったが、当のフリーキックがぜんぜんアサッテの方向に飛んでいってしまったので、あーあとなった。目覚めるとやはり胸の悪さがくすぶっていた。空腹によるものかもしれないという思いから、年末に大家さんから実家への手みやげにと渡されていた(そしてまんまと実家に持っていくのを忘れた)高級和菓子店のあんこにかぶりついてみたところ、ますます気持ち悪くなってしまったので、これは胃の不調だと思った。ひとまず胃薬を飲んだ。それから体の寒気が発熱に由来するものかそれともここ数日の寒波によるものかあるいは生活リズムの乱れによるものか判別すべく熱を計ってみた。したら体温計がいつまでたっても鳴ってくれないのでもういいやとなった。たぶん熱はない。頭痛もない。のども痛くない。ただ胸がわるい。ノロウイルスとかそれにたぐいするものだったら最悪なんだが(一昨年の悪夢がよみがえる)。「A」の推敲地獄をきりぬけて年始の気ぜわしさも過ぎ去って、さてようやくひといき、気のぬけたところでそれまで抑圧していた分のストレスを胃腸が一挙に引き受けたみたいなアレなのかもしんないと科学的知見とは無縁の擬人法的論理でことの次第をひとまず見通した。よりによって明日から出勤というこのタイミングで体調を崩すというのもふざけた話だと思った。
体調が悪いときまって時間割を崩したくなる。やれる範囲のことだけでもやろうという殊勝げな気持ちにどうしてなることができず、むしろ、どうせこのコンディションじゃたいしたことなんてできやしないのだからとことんだらけてなまけて時間を食いつぶしてやれという捨て鉢な気持ちになってしまうところがあって、それだからだらだらとYouTubeやまとめブログのたぐいをザッピングしまくった。しまくっているうちにすっかり夕刻になってしまったので体調がいまより悪化してからでは遅いぞというアレからえいやっと力をふりしぼって買い物に出かけた。夕食をとってまた気持ち悪くなってきたらかなわないので今日はたぶん胃を休めたほうがいいと判断し、だらだらモードの続きとして『コズモ・ギャング・ザ・ビデオ』をはじめることにしたのだけれど10分もたたぬうちにこんなもんひとりでやるゲームじゃねえとなってやめて、それで数少ない手持ちのSFCソフトのなかの『タクティクスオウガ』を手に取った。当初はどんなセーブデータが残っているのかチェックするのが目的であったのだけれど、死者の宮殿の13Fかそこらで中断しているデータがあったものだからどれどれちょっと潜りこんでみますかと始めたところとまらなくなってしまって、じゃあ最下層で二バスをぶっ倒すところまでやってけじめをつけてやめようということにしてハボリム先生のペトロクラウドを基軸にがんがんもぐっていったのだけれど、これ50階がゴールだと勘違いしていたのがじっさいは99階であることを50階に到達した時点で思い出すにいたって、ああそうだった、これ99階だったわ、いくらなんでもいまからあと49階分ももぐる気にはなれませんわ的なアレから魔女ベルゼビュートだけカチュアのスターティアラとカノープスの雷神の弓でやっつけてふたたび中断した。ゲームをしている途中で鶏胸肉とねぎを醤油と塩こしょうで蒸しただけの簡単で胃にやさしいのかどうかわからない食事をとったのだけれどむろん念のために胃薬を飲んでおいた。それからシャワーを浴びて部屋にもどってからストレッチをして、ブログの続きを書いていたらあっというまに0時で明日から地獄の三連勤なのでもう寝る!